BTSなどの入隊で注目度高まる韓国の兵役制度、訓練兵の死亡事故受け再発防止対策を明確化

昨今、BTSなど男性K-POPアイドルの入隊で日本でも注目が集まっている韓国の兵役制度。

この度、韓国軍が事故再発防止対策会議を開いた。

6月27日、ソウル龍山(ヨンサン)区に位置する国防部では、キム・ソンホ国防部次官が主宰する「新兵教育隊の事故に関する再発防止対策会議」が行われた。

陸・海・空軍参謀総長、海兵隊副指令など、各軍の主要指揮官が参加したこの会議は、軍内部で起きた死亡事故などの再発防止対策の議論、現在施行中の温熱損傷(熱中症など熱に関する損傷全般)予防対策の効果を点検するために設けられたものだ。

各軍は軍人服務基本法に基づき、軍別に独自で施行していた軍紀訓練の補完および改善を決定。国防部は「訓練兵の場合、まだ体力が十分に鍛えられていないという判断の下、軍紀訓練では駆け足や完全軍装状態で歩くなどの体力鍛錬種目を除外することにした」と明らかにした。

(写真提供=OSEN)6月12日に除隊したBTS・JIN(中央)

また、基幹兵(部隊の中心となる兵士)は個々人の身体と体力を考慮して、体力錬成と精神修養をすることも決まった。訓練時に誤解の余地がないよう、種目別の回数、休憩時間の付与なども明確にした。

そして、軍紀訓練の施行手続きでは、必ず個々人の疎明段階を経るよう標準化。軍紀訓練対象者の健康状態を随時確認し、気象状況を考慮して屋内外を決め、気象変化の要素を考慮して施行するか否かを判断するようにした。

承認権者の場合、規律違反者が兵士の場合は中隊長級以上の指揮官、幹部の場合は領官級以上の指揮官と規定された。

今回の会議に先立ち、5月23日には、江原道・麟蹄郡(カンウォンド・インジェグン)の陸軍第12歩兵師団の新兵教育隊で、訓練兵6人が完全軍装状態で練兵場を駆け回るなど、規定にそぐわない軍紀訓練を受けていたところ、一人が死亡する事故が起きた。この事故により、中隊長、副中隊長が業務上過失致死、職権乱用の疑いで送検されている。

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