史上初? 全米シニアオープンで2ホール連続ホールインワンの快挙

2ホール連続でホールインワンを達成したフランク・ベンゼル(左)とキャディを務めた息子のヘーゲンくん(提供:USGA)

<全米シニアオープン 2日目◇28日◇ニューポートカントリークラブ (ロードアイランド州)◇6954ヤード・パー70>

米国ロードアイランド州のニューポートCCで開催されている「全米シニアオープン」でゴルフ界史上初と思われる2ホール連続ホールインワンの大記録が達成された。

フロリダ州ジュピターでクラブプロを務める56歳のフランク・ベンゼルJr(米国)は、28日(金)の第2ラウンドは午前7時に1番から第1組でスタート。強風が吹く中4番パー3、173ヤードのホールでホールインワンを達成した。

そして続く5番パー3でも、202ヤードの1打目を直接入れて、まさかの2ホール連続ホールインワンを果たした。

“ナショナル・ホールインワン・レジストリー”によると、1ラウンドで2度のホールインワンを達成するのは6700万分の1の確率で、同レジストリーには2ホール連続での達成は記録されていない。パー3が2ホール続くコースは有名なところではカリフォルニア州のサイプレスポイントクラブの15、16番、アイルランドのバリーバニオンGCの14、15番などがあるが、決して多くない。

ところが1971年、欧州ツアーの「マルティニ・インターナショナル」でジョン・ハドソン(イングランド)が11番パー3(195ヤード)でホールインワンを達成すると、続く12番パー4(314ヤード)もティショットをカップに沈めるという神業を披露。ベンゼルはハドソン以来の“連続ホールインワン”となった。

「最初のホールインワンでラウンドがアンダーパーになってすばらしかった。それで次のホールもホールインワン、まったく信じられなかった」とベンゼル。「5番は狙ったところに落ちて、そこからカップに向かって転がった。ボールを見ながら『行け!』とジョークを飛ばしていたら、まさかほんとに入ると思わなかった。みな信じられなかった」と興奮した。

ベンゼルは14歳の息子がキャディを務め、家族がコースに応援に来ていたという。初日は「75」と伸ばせず5オーバー・115位タイと出遅れたが、連続ホールインワンで予選通過に希望を持ったものの…。6番から4連続ボギーを喫するなど、第2ラウンドは「74」で終え、トータル9オーバーで決勝ラウンド行きを逃した。(文・武川玲子=米国在住)

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