「2回のピンチ」で耐えのパーセーブ 安田祐香は2週続けて好位置で決勝へ

安田祐香が「68」で浮上。ツアー初優勝をかけて最終日に臨む(撮影:佐々木啓)

<資生堂 レディスオープン 3日目◇29日◇戸塚カントリー倶楽部 西コース(神奈川県)◇6697ヤード・パー72>

昨季初シードを獲得したプロ5年目の安田祐香。悪天候の影響で54ホールに短縮された「資生堂 レディス」の第2ラウンドに5バーディ・1ボギーの「68」をマーク。トータル6アンダーで予選ラウンドを終えた。

この日は朝から雨がパラついた。ときどき止むこともあったが、安田がプレーをしているときは雨が続いた。今年の戸塚CCは去年よりもラフが長く難しいが、前日とこの日の雨によってラフはさらに重くなり、さらに難易度が上がっていた。

「パー5で2回ピンチがあって、それをしっかりパーで決めたことが大きかった」。難コンディションの中、好スコアであがれた要因を挙げる。

まず最初のピンチは、7番パー5。ウッドで打った2打目は左の深いラフへ行き、ボールの半分ほど埋まっていた。「ラフがけっこう深くて。打てたんですけど、やっぱり飛ばなくて」とアイアンでのショットは、ヘッドが芝を抜けきれずピンまで40ヤードを残した。しかし、そこから1メートルに寄せてワンパット。ナイスパーセーブだった。

そして13番パー5ではティショットを左のバンカーに入れてしまい、ウェッジで出すだけとなった。「3打目も右に行っちゃって。寄らなかった」とパーオンできずに5~6メートルのパットが残ったが、ここも沈めてパーセーブ。ほかにもラフや水を含んだフェアウェイからのショットなどのミスをアプローチとパターでリカバリーし、スコアをまとめてみせた。

悪天候により5日間競技(今週の月曜日が最終日)になった前戦の「アース・モンダミンカップ」では、自己ベストタイの単独2位フィニッシュ。賞金額は自身過去最高の2640万円を獲得した。「こんなにお金をもらうことが初めてだった(笑)。ポイントもしっかりもらえたので、うれしいです」と照れ笑いを浮かべた。

「すごく調子がいいわけではない」という中、2週続けて好位置で決勝ラウンドに進む。あすは「リズムが早くならないことと、ティショットが気持ち良く全部打てたら自然とポジティブになると思うので、ティショットを頑張りたいです」。念願のツアー初優勝へ。調整のため、足早に練習場へ向かった。(文・高木彩音)

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