争いない世界を 29日、平泉世界遺産の日 中尊寺で平和の祈り

金色堂前で「平泉讃歌」を合唱する平泉、奥州、一関3市町の児童=平泉町・中尊寺

 みちのくの地に浄土世界実現を目指した奥州藤原氏三代が眠る平泉町の中尊寺金色堂前で28日、「平和の祈り」が開かれ、町内外から参列した約200人が東日本大震災や1月に発生した能登半島地震など各地で発生した災害による被災地の復興と、争いのない平和な世界の実現を願った。

 県が条例で定めた平泉世界遺産の日(29日)に合わせて平泉の歴史や文化を後世に伝え、ウクライナやイスラエルのガザ地区などでの紛争の一刻も早い解決を願おうと、同町が主催し町内8寺院が共催。

 中尊寺の奥山元照貫首を導師に各寺僧侶による法要が行われ、町立平泉小学校4年生と町立長島小5、6年生、「ひらいずみ遺産」がある縁で初めて参加した奥州市立衣里小6年生と一関市立厳美小4年生合わせて児童90人余りが、平和の願いを歌詞に込めた「平泉讃歌」を合唱した。

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