「ベリンガムはマドリーではやっていない役割」機能しない“タレント軍団”イングランド代表の問題点をスペイン人記者が指摘「フォデンとあまりに似ている。10番が2人だ」

サッカーの母国には常に大きな重圧がかけられる。EURO2024でもそれは同じだ。ガレス・サウスゲイト監督率いるイングランド代表は、グループステージを首位で突破した。だが、優秀なタレントをずらりと揃えながら、試合で2得点の1勝2分けという成績、そしてパフォーマンスに対する批判は後を絶たない。

それでも、英公共放送『BBC』によると、イングランドサッカー界をよく知る元スペイン代表のセスク・ファブレガスは、「イングランドのメディアは選手に対してそう厳しくはない」と話している。

「反対だ。スペインでははるかにもっと批判的だよ」

そのスペイン出身のギジェム・バラゲ記者は、「スペインメディアはみんなとても落胆している。(イングランドを)優勝候補の一角にあげていた」と述べている。

「ジュード・ベリンガムはイングランド代表での役割をマドリーではやっていない。フィル・フォデンとベリンガムがあまりに似ている。10番が2人だ。そして彼らはほぼ同じスペースと影響力。それにサイドの選手がいない。どうしてアンソニー・ゴードン登場がこれほど遅いのか分からない」

【画像】いきなりフランス対ベルギー! EURO2024の決勝トーナメント表
しかし、前述のとおり、イングランドがグループ首位でベスト16に駒を進めたことは事実だ。そして批判を浴びている有力国は彼らだけではない。

オランダのアルトゥール・レナール記者は、「グループステージはあまり重視しない。特にイングランドは首位通過した。それほど印象的でなかった国もある。例えばフランスとオランダは2位、3位通過だ」と指摘している。

「ある意味、イングランドは必要なことをしたと言える。首位通過だ。おそらく決勝トーナメントで良い位置につけた。うまくいっていないのは分かる。グループステージで2得点は攻撃陣のタレントを考えれば多くない。それは驚きだ。でも、ポルトガルは2016年にグループステージ3試合ドローで優勝した」

「ほかの国も同じようなものだ。パフォーマンスへの懸念がある。決勝トーナメントで勢いづくのに必要なのは1試合だけだ。それが次のラウンドで起きるかもしれない」

決勝トーナメントに入ったことで、イングランドは“ブレイク”を遂げられるのか。6月30日のスロバキアとのラウンド16に大きな注目が集まる。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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