男子バレー日本、決勝はフランスと世界一かけ激突 石川祐希「五輪に必ず繋がる試合。今の力出し切る」【ネーションズリーグ】

決勝進出を決め、記念撮影する日本代表【写真:VNL提供】

ネーションズリーグ

バレーボールのネーションズリーグ(NL)は29日(日本時間30日)、ポーランド・ウッジで準決勝が行われ、世界ランク2位の日本代表が同3位のスロベニアをセットカウント3-0(25-21、27-25、31-29)で完勝。史上初の決勝進出を決め、銅メダルを獲得した昨年から2年連続のメダルを確定させた。主将の石川祐希が両チーム最多21得点の活躍。30日(日本時間7月1日)の決勝では同5位のフランスと対戦する。

第1セット、日本は小野寺太志のブロックポイントでいきなりブレイクする立ち上がり。石川、西田有志のスパイクなどで効果的に得点を重ね、11-7と主導権を握った。そこから相手のサービスエースなどで一気に12-13と逆転されたのの、以降は一進一退の攻防。しかし、相手の呼吸が合わないミスもあって22-19とリードすると、関田誠大の芸術的ワンハンドトスから山内晶大が炸裂した。最後は西田のサービスエースで25-21で先取した。

第2セットは大塚達宣の多彩なサーブで相手を崩し、序盤から5連続ポイント。しかし、徐々に追い上げられ、中盤で16-17と逆転された。ただ、苦しいところで石川のブロック、西田のスパイクが決まって食らいつくと、20-20でピンチサーバーの甲斐優斗でリズムを掴み、再逆転。22-23からお互いに拾い続ける超ロングラリーとなったが、石川が最後は決め切った。そのまま24-24でデュースにもつれ込んだが、26-25から西田が渾身のサービスエースで連取した。

第3セットも西田、石川を中心に加点し、リードを奪う。大塚のサービスエースが決まるなど、5点リードを保って展開したが、中盤以降、後がないスロベニアに猛攻を許して5連続ポイントで20-23と逆転された。しかし、小野寺のサービスエースなどで日本が反撃。なんとかデュースに持ち込み、31-29で勝ち切った。

石川は「今日は決して内容が凄く良い試合ではなかったので、しっかり我慢ができたことは勝因。1、2、3セットともに隙を見せて簡単に追いつかれ、甘さが出た試合だけど、最後は1セットを落とすことなく勝ち切れたので、そこは評価できる。入った選手が活躍して勝てた試合だった」と冷静に振り返った。

決勝の相手はフランス。世界一に王手をかけ、石川は「やることは変わらない。いつも通り、自分たちの試合をすることだけにフォーカスして、あとは決勝は僕たちにとっても初めての舞台。決勝がどういう舞台なのかイメージしながら、五輪に必ず繋がる試合になる。持っている今の力を出したいと思います」と語った。

スロベニアは1次リーグで11勝1敗と好調で1位通過。その1敗をつけたのが、日本だった。再戦で見事に返り討ちにして決勝進出。主要国際大会では金メダルを獲得したミュンヘン五輪以来52年ぶりの快挙に。パリ五輪の前哨戦で歴史的1勝となった。

THE ANSWER編集部

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