「捜査に支障がある」3年前の元城南町議殺害事件で容疑者2人を逮捕 警察は認否明かさず ほかの関与人物も捜査 熊本

2021年5月に熊本市南区城南町で元町議会議員の男性が殺害された事件で、警察は先ほど強盗殺人の疑いなどで40代の男2人を逮捕したと発表しました。

強盗殺人と住居侵入の疑いで逮捕されたのは、熊本市中央区渡鹿の無職、陳野直也(じんの なおや)容疑者(43)と熊本県八代市鏡町の塗装工、上田亨(うえだ とおる)容疑者(41)です。

警察によりますと2人は共謀して、2021年5月23日の午後10時ごろから翌日の午前6時15分ごろまでの間、熊本市南区城南町の住宅で中村尊德(なかむら たかのり)さん(当時74)を殺害し、中村さんが持っていた軽トラックを奪った疑いが持たれています。中村さんは熊本市と合併する前の城南町で町議会議員を務めていました。

中村さんは両手足をヒモで縛られ、口と鼻は粘着テープで塞さがれ、死亡した原因は窒息でした。また敷地内の別の建物にあった金庫もなくなっていました。

中村さんの自宅などからは複数のスニーカーの足跡をはじめ、家族以外の指紋や髪の毛などが確認されたことから、警察は複数犯による計画的な強盗殺人事件とみて、これまでにのべ3万人以上の捜査員を投入し、犯人の行方を追っていました。

そして6月30日、警察は2人がこの事件に関与したとみて、逮捕しました。

陳野容疑者は、別の窃盗事件で服役中だった今月9日、上田容疑者とともに別の詐欺容疑で逮捕されていました。

警察は他にも事件に関与した人物がいる可能性もあるとみて捜査を続けています。
また、「捜査に支障がある」として2人の認否について明らかにしていません。

一方、遺族は弁護士を通じて「逮捕されたと聞き、安心しました」とのコメントを発表しました。

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