マックのハンバーガー、驚きの復活!牛肉100%のパティにこだわった昔の味よみがえる 埼玉に誕生した“アメリカ村”で販売 商店跡地を買い取り、雑貨店など複数店が営業 客が大勢押し寄せ話題に

米国のビンテージ小物を扱う「カンチ・ハウス」の畑寛治さん=27日、幸手市下吉羽

 埼玉県幸手市下吉羽の商店跡地に今月17日、古き良き時代の米国文化を愛する店が市外から集まり、「リトル・トイ・タウン」をオープンした。昔のマクドナルドを再現したハンバーガー店やビンテージの雑貨店など4店舗が営業。のどかな田園地帯に誕生した「小さなアメリカ村」が地域で話題になっている。

 リトル・トイ・タウンは、ハンバーガー店「トイ・ボックス・カフェ」のオーナー小茂田勇馬さん(39)が中心となって立ち上げた。越谷市で2店舗を経営していたが、「広い土地で自分たちの好きなことをやりたい」と、うち1店舗を移転。約860平方メートルの商店跡地を建物ごと買い取って改装し、ほかの店舗に参加を呼びかけた。店舗は1970~80年代のマクドナルドをイメージし、店内には当時のメニュー表やポップがずらり。提供するハンバーガーは牛肉100%のパティにこだわった本格派だ。

 隣の「カンチ・ハウス」は米国で買い付けた人形や食器など1万点以上を販売しており、全国に顧客を持つ。小茂田さんの知り合いで、同じく越谷市から移転したオーナーの畑寛治さん(31)は「傷や汚れも含め、世界に一つしかないビンテージの魅力を感じてもらえたら」と語る。

 コーヒー店「だもんで珈琲」の石原静也さん(29)は、東京都足立区のカフェ勤務から独立した。昔のキャンピングカーを改装した店舗のカウンターから「子どもからお年寄りまで、いろんなお客さんと触れ合うのが楽しい」と笑顔をのぞかせる。敷地内には同じキャンピングカー型店舗のアンティーク玩具店「ティー・スリー・トイズ」もある。

 駅前から田舎に移り、宣伝も交流サイト(SNS)だけ。小茂田さんは「あまりお客さんは来ないだろう」と予想していたが、週末は1人では手が回らないほどにぎわっているという。敷地内の空いている倉庫などに新規出店の計画もあり、「好きな人、好きな物に囲まれた村みたいなものを作りたい」と意気込む。

 リトル・トイ・タウンの所在地は幸手市下吉羽199―1。定休日は火曜日を中心に各店舗で設定している。

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