日本男子バレー、一歩及ばず準優勝。フランスに1-3で敗れるも、主要国際大会47年ぶりの銀メダル【ネーションズリーグ】

悲願の頂点まで、一歩届かなかった。

現地6月30日、バレーボール最強国決定戦「ネーションズリーグ(VNL)」の男子はポーランド・ウッチでファイナルラウンドの決勝戦が行なわれ、日本代表(世界ランク2位)は東京五輪金メダルのフランス代表(同5位)と激突し、セットカウント1-3(23-25、25-18、23-25、23-25)で敗れ、初優勝は叶わなかった。しかし、主要国際大会47年ぶりの銀メダルを獲得した。

前日は世界ランク3位のスロベニアをストレートで退け、2年連続の表彰台を確定させた。1か月後に迫ったパリ五輪のホスト国と対峙した日本はエースの石川祐希、大塚達宣(同アウトサイドヒッター)、西田有志(オポジット)、関田誠大(セッター)、小野寺太志、高橋健太郎(同ミドルブロッカー)、山本智大(リベロ)の7人でスタートした。

立ち上がりは両チームとも連続得点を相手に与えず、互いに1点ずつを取り合う接戦となる。ファイナルにふさわしい手に汗握るサイドアウトの攻防は20点以上続いた。フランスが先にセットポイントを握ると、日本は大塚が1点を返したが、結局相手の強打に屈し、23-25で第1セットを落とした。

第2セットは西田がブロックの上から射抜くスパイク、石川のバックセンター攻撃などで、序盤から8-3と日本がリードする。フランスはサーブミスが相次ぎ、なかなか得点につながらずリズムを掴めない。逆に日本は小野寺、西田が効果的なサーブで守備を崩して、流れを引き寄せたままセットポイント。最後は相手の強打を高橋がきっちりブロックで阻み、日本がすぐさまタイに戻した。

第3セットは、フランスが強打から緩急を付け加えた攻撃に切り替えてリードを保つ。日本は相手の高いブロックに苦しみ、なかなか点差を縮められない。なんとか打開しようとフィリップ・ブラン監督は宮浦健人、富田将馬を途中投入して攻撃を活性化。2点差まで詰め寄ったが、フランスの意地が勝り王手をかけられた。
後がなくなった日本は第4セットのスタートから宮浦を起用。ブラン監督の期待に応えるかのようにサウスポーから放つ剛腕スパイクで得点を挙げる。日本は石川にボールを集めるが、フランスは徹底した3枚ブロックでエースに得点を与えない。一時は同点に追い付いた日本だったが、フランスの執念に押されてマッチポイント。最後はキャプテンのスパイクがブロックされて、熱戦に終止符が打たれた。

パリ五輪で52年ぶりの金メダルを目指す日本にとって、前哨戦として位置付けられた今大会は銀メダル。去年のVNLは銅メダルだった日本男子は過去最高記録で大会を締めくくった。

構成●THE DIGEST編集部

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