【F1オーストリアGP】角田裕毅は“悪夢”のスペインから不調続き14位フィニッシュも「最終的には良い結論が出せた」とシルバーストーンへ前向きな発言!

F1オーストリアGPの決勝が6月30日、レッドブル・リンクで行われ、前週のスペインGPでアップデートの失敗から後方に沈んでいたRBの角田裕毅は14位でレースを終えた。

RBは前週のスペインGPに投入した大幅アップデートが失敗し、レースは角田19位、ダニエル・リカルド15位と、ともにノーポイントに。オーストリアGP直前の公式会見でも角田はパフォーマンス不足の原因は明確には判明していないとした。

今回のグランプリはスプリントレースが予定されているため、フリー走行が1回しかなく、より多くのデータを集めたいRBには不利な状況。迎えたフリー走行では順調に周回を重ね、最終的には角田が9番手タイム、リカルド16番手タイム。

スプリントレースでは角田13位、リカルド14位とテールエンダーに甘んじていた前グランプリからは改善が見られた。そして予選でも以前ほどではないにしてもQ1敗退は免れ、スターティンググリッドは角田14番手、リカルド11番手とまずまずの結果に。

迎えたレースでは順調なスタートを切った両ドライバー。アンダーカットを狙ったリカルドがライバルの中団勢をリードする一方で、ステイアウトを選択した角田はペースに苦しみ、14位フィニッシュ。リカルドは9位入賞を果たした。

角田はレース後、「スタート後はアルピーヌとダニエルの後ろにいたけど、第3スティントではかなり遅れていた。ペースが悪かったので、その理由を突き止める必要がある」とマシンのパフォーマンス不足に言及。

一方で、「ダニエルが今日のレースで良い仕事をしてくれたので、最終的には良い結論が出せたし、チームとして今後のレースに向けてどのような方向性を取らなければならないかをより理解していると思うので、それはポジティブなことだ」とマシンのセットアップを分けてチームとしてデータを収集できたことが来週以降の成果につながるとした。

チーム代表のローレン・メキース氏は悪夢のスペインGPからの改善に満足。「スプリントの週末に仕様比較を行うのは決して理想的ではありませんが、中期的な将来に必要な投資であると感じました」と意図を説明している。

「今日は激しいバトルの末にダニエルが9位でフィニッシュしたことと、Q3で100分の2以下でフィニッシュしたこと、2つの良いポイントを持ち帰ることができました。ユーキは予選、決勝ともにわずかに遅れをとっていましたが、中団争いは相変わらず熾烈で、今日はポイント圏外に転落しました。次のGPまであと数日しかありませんが、わずかなペース差でグリッドの最後尾からポイントフィニッシュまで順位を上げることができるので、ファクトリーの全員が全力でマシン開発プログラムをさらに追求していきたいです」と意気込んだ。

3連続ノーポイントに終わり、予選では不適切発言で罰金処分を科された角田。今回得られたデータを用いて次週に上昇気流に乗ることができるのか、期待がかかる。

構成●THE DIGEST編集部

© 日本スポーツ企画出版社