「来年のリベンジに向け頑張ります」 渋野日向子と勝みなみが交わした“コンビ再結成”の誓い

渋野&勝の“チームH&M”が来年も見られるかもしれない(写真は3日目)(撮影:GettyImages)

<ダウ選手権 最終日◇30日◇ミッドランドCC(米ミシガン州)◇6256ヤード・パー70>

最後の最後まで楽しそうな姿が印象に残る4日間だった。米国女子ツアーで唯一のチーム戦に“黄金世代コンビ”で出場した渋野日向子と勝みなみは、「63」の好スコアで大会を締めくくり、トータル14アンダー・20位タイという結果を残した。

大会を中継するWOWOWのインタビューでも、お互いがチームメートを労い、そして感謝の言葉を送る。それぞれがプレーして、各ホールのいい方のスコアを採用するフォアボール形式で行われた最終日を10番からスタートすると、まず序盤に“魅せた”のが勝だった。

パー5の11番でラフからの3打目を2メートルにつけると、これを決めてバーディをもたらす。さらに続く12番パー4では1オンに成功し、連続バーディを奪った。「私はきのうの失敗もあるのできょう取り戻したかった。序盤で流れを引き寄せたいと思ったところで、2つのバーディが来た」と勝はうれしそうに答える。渋野も「かっちゃんのスタートのパーパットから、すごく流れがよかった」と、その効果を実感していた。

そしてバトンを受け取ったかのように、次は渋野が仕事をする。15番パー4で、残り122ヤードからのセカンドを奥1.5メートルにつけバーディを奪うと、続く16番ではロングパットを決めて右手の拳を上げてよろこびを表現。それがチーム、そして会場も盛り上げる。その後は耐える場面は耐え、伸ばすところで伸ばし、二人三脚、ゴールテープを切った。

ただ渋野は、「めちゃくちゃ楽しかったけど、めちゃくちゃ悔しい」とこのチーム戦を評する。悔いが残るのは、1つのボールを交互に打ってプレーするフォアサム方式で行われた初日と3日目。ここでともに「71」と伸ばしきれなかった。「本当にこのオフに(一緒に)練習しようと話したので、来年のリベンジに向け頑張ります」。この『H&M』(チーム名)の再結成を誓い合った。

これで「全米女子オープン」、「KPMG全米女子プロ選手権」とメジャー2大会を含んだ連戦もひと区切り。中1週空けて、次はフランスで開催されるメジャー大会「エビアン選手権」(7月11日~、エビアンリゾートGC)へと向かっていく。

だがその前に、「私は1回帰国してちょっとゆっくりする」(渋野)、「いったん(日本に)戻ってやらないといけないこともある」(勝)と、しばし休憩。ここで調整も続けていく。渋野が「今年4つ目のメジャーなのでしっかりと予選通過をして上位で戦えるよう頑張りたいです」といえば、勝も「まずは予選通過を目指して。景色もすごくキレイな場所でご飯も美味しい。そこも楽しみながら4日楽しく回れるよう頑張りたい」と意気込む。ここから再び“個人戦”に戻るが、同世代の絆がさらに深まる4日間になった。

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