「こんな腐した言い方はしていません」J1アビスパ福岡・長谷部茂利監督「ハーフタイムで修正できなかった」一戦で大きな1勝

重見(30)を出迎える福岡・長谷部監督(撮影・安藤由華)

◆明治安田J1第21節・FC東京0―1福岡(30日、味の素スタジアム)

勝ち点1差のだったFC東京を制して福岡が6位に浮上した。苦しい試合だった。前半、得意のカウンターでボールがつながらない。「ミスが多かったですね。前半は自分たちの攻撃のミスが。あれだけミスっているようでは…」と長谷部茂利監督も試合後に振り返った。

田代雅也も「相手の後ろの選手にどうプレッシャーのスイッチを入れるか、迷いがありました」と振り返った。

迎えたハーフタイム。長谷部監督は「(ミスについて)こんな腐した言い方は選手たちにはしてません」と話した上で「選手たちにはやるんだという励ましの言葉をかけたぐらい。試合に勝つために、もう少し気持ちを持たないと、と。切り替えも遅いし、そういうことを大事にしなさいという話をしました」と明かした。

ただ「ハーフタイムで修正はできませんでした」と言うように後半もFC東京ペースが続いた。そこで長谷部監督は交代のカードで押し返した。「流れを変えてこい」と同時に投入された送り出された小田逸稀と重見柾斗が結果を出した。

小田の低いクロスを重見が決めて先制。「どちらに転ぶか分からない時間帯だったと思います。あそこで(点を)取れたことが勝利に直結すると思ったので、そこまで頑張ってくれたスタメンで出た選手、出たくて出たくてたまらなかった交代の思いが実った1点だった」と実感を込めた。

先制点を奪えば、真骨頂の粘り強い守備が生きる。思い通りにいかない試合を白星に持っていく勝負強さで6戦不敗(5勝1分け)。2位にも勝ち点3差に迫る大きな1勝になった。

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