小型センサーで浸水状況を速やかに把握 秋田市で実証実験始まる 水災害への備えを強化

梅雨時は急に雨が強まったり、長い時間降り続いたりと雨の降り方に注意する必要がある。秋田市は、河川の氾濫や浸水被害を速やかに確認するため、小型のセンサーを使った実証実験を始めた。将来的には1台500円前後のワンコインでの設置を目指す。

秋田市広面の谷内佐渡地区は、2023年7月の記録的大雨の際、川の水があふれたり、排水機能を超える雨が降ったりして多くの住宅が浸水した。

竹島知郁アナウンサー:
「1年前の記録的な大雨の際には、地区のごみ捨て場も水に漬かった。そこから20メートルほど離れた場所にセンサーが設置された」

国土交通省が各地に設置して実験を進めているのは「ワンコイン浸水センサ」。秋田市は1日から実証実験に参加し、2023年7月の大雨で被害を受けた地域20カ所にセンサーを設置した。

10センチの高さに取り付けられたセンサーが水に漬かると、国交省のシステムにデータが送られる。広い範囲で浸水状況をリアルタイムで把握できるようになり、道路の通行止めや住民の避難につなげられる。

秋田市 道路建設課・鷲谷英智河川担当課長:
「去年は危険箇所にパトロールで入れないところもあった。そういった場所にセンサーを設置することで水位が把握でき、次の対策が講じられる」

センサーは電池で作動し、電池は5年間交換不要。従来の水位計より低コストだ。現在は1台4000円ほどだが、国交省は将来的に大きさや設置費用について、名前の通り「ワンコイン」の500円前後を目標にしている。

秋田市は今後1年間データを取って、実用化を目指す。

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