補助率7割で能登応援割 首相「復興次第、直ちに開始」

  ●漆芸研修所に追加支援表明

 1日に輪島市や七尾市を訪れた岸田文雄首相は、被災地の観光支援策「応援割」に関し、能登地域は補助率7割とする方針を示した。3月に始まった北陸応援割の補助率は最大5割で、能登への観光支援を強化する。岸田首相は報道陣に対し「復興でき次第、直ちに開始できるよう具体化を進めていきたい」と語った。

 首相は「仮設商店街や被災地イベントの支援、誘客プロモーションを重点的に実施する」と強調。3月開始の北陸応援割は宿泊旅行の場合、代金を最大半額にしたものの、能登地域の多くの宿泊施設は被害が甚大で、応援割に参加できていない。政府は復興を加速し、観光支援に改めて取り組みたい考えだ。

 このほか、首相は「公費解体や宅内配管の修繕、液状化対策はまだまだ加速しなければならない課題と認識している」との考えも示した。

 政府が輪島市に設置した「能登創造的復興タスクフォース」の発足式では、10月1日に再開する県立輪島漆芸研修所について「文化復興に向け、国として追加支援したい」と述べた。県が研修所の敷地内にトレーラーハウス10台を用意し、20人が泊まれるようにする。文化庁が費用の半額に当たる計3千万円を補助する。

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