牛角など1062店舗/Shopらん活用で、多店舗運営を大幅軽減

大企業向けクラウドサービスを提供するドリーム・アーツは6月20日、レインズインターナショナルが、多店舗企業の本部-店舗間コミュニケーションに特化したクラウドサービス「Shopらん」を全1062店舗に導入し、本部と店舗の業務効率化によりコア業務に注力する時間が増えるなどの効果が見られたと発表した。

<Shopらんを導入>

コロワイドグループの一員であるレインズは、牛角をはじめとする飲食店の運営やフランチャイズビジネスを展開しているが、多店舗運営において業務効率を向上させるには、店舗・本部・エリアマネージャー間のスムーズな情報共有が必須と考えているものの、そこに大きな課題があると認識していた。

特に店舗への情報共有ツールの乱立と、エリアマネージャーによる集計業務の負荷が高いという問題に直面していた。

具体的には、本部から店舗への業務指示や情報共有が、メール、チャット、グループウェアやスケジューラーなどツールが多岐にわたり、店舗による業務指示の確認・整理やタスクの優先順位を判断するための時間がかかってしまう状況だった。また、本部においては店舗に発信している情報全体が把握しづらく、店舗の負荷状況がわからないことも課題となっていた。

加えて、エリアマネージャーは1人あたり約10店舗を管轄し、各店舗からExcelとメールで在庫情報が報告されるため転記作業やリマインドなどの業務負荷が高いだけでなく情報の見落としや入力・転記ミスなど店舗運営に重要なデータの共有にも影響が及んでいた。

これらの課題を解決するため、新たな本部-店舗間コミュニケーションツールの導入を検討し、店舗・本部・エリアマネージャー間のコミュニケーションを広くカバーしている点、エリアマネージャーによる集計業務の負担軽減、重要なデータを素早く本部に共有可能大規模チェーンでの導入実績と、豊富な情報共有ノウハウを評価し、Shopらんの導入にいたった。

2022年9月1日から直営店を中心に約160店舗でShopらんのテスト利用を開始。想定を上回る効果が期待できると判断され、2023年3月からはフランチャイズ店舗も含めた全1062店舗に展開している。

Shopらんの導入により、本部-店舗間のコミュニケーションツールが統合され、本来注力すべき業務に時間を投下できるようになった。

情報の集約により、店舗は業務指示の整理やタスクの優先順位の判断に時間をかける必要がなく、本部は店舗への情報が一元化されたため、店舗の業務負荷を調整できる。さらに、お知らせの既読・未読機能で各店舗の実施状況を瞬時に把握して、未実施の店舗へのリマインドまでShopらんで完結できた。

また、エリアマネージャーによる集計業務も、表形式のExcelを回答フォームとしてそのままShopらんに取り込めるため、集計業務が不要になった。全店舗分の回答が1つにまとまった状態でダウンロードできるため、店舗から送られてきたExcelを個別に開いてまとめる手間や、転記ミスが解消された。

これらの業務が改善されたことで、店舗では接客に、エリアマネージャーは店舗のフォローや指導により多くの時間をあてることができている。今後は、エリアマネージャーへのスマートフォンアプリ活用範囲の拡大と、店舗業務で使われている他システムとの連携により、店舗が必要とする情報がひとつにまとまる店舗ポータルとして機能させる予定だ。

レインズインターナショナル経営企画部の相馬和氏は、「Shopらんの活用を通して、現場が働きやすい環境を整えていく取り組みを推進している。業務効率を上げていきたいという経営側の強い思いから、店舗業務で生じている無駄をなくすためのデジタル領域への投資に力を入れている。全店導入から約1年が経過した現在、本部と店舗の双方でコスト削減を中心に効果が出てきていると実感している。最終的なゴールは、店舗業務効率化で生まれた時間をしっかりお客さまに還元していくこと。その点で、Shopらんはお客さまに向き合える時間を作ってくれる重要なツールだと考えています」とコメントしている。

■ショップらん
https://shoprun.jp/

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