先週は全員 無失点 広島カープ “左腕三銃士”(森浦大輔・黒原拓未・塹江敦哉)は阪神・近本を抑えるか 左投手相手に.308

石田充 アナウンサー
セ・リーグの “奪三振率” ランキング上位に名を連ねる広島カープの “左腕三銃士” (森浦大輔・黒原拓未・塹江敦哉)。

被打率 森浦大輔 黒原拓未 塹江敦哉(6月24日時点)
vs. 右打者 .225 .140 .222
vs. 左打者 .296 .256 .271

先週、「対決があったら見ごたえあるぞ」とお伝えしたのが、ヤクルト3連戦(6月25日~27日)でのセ首位打者のサンタナ選手との対戦でした。

右打ちのサンタナ選手は、左ピッチャーにめちゃくちゃ強い(打率 vs. 左投手.368)。一方でカープ左投手陣のこの3人は、右バッターにめちゃくちゃ強い。対決したらどうなるのかなと思っていたら、実際に対決がありました。

6月26日(水) ヤクルト サンタナ vs. 左投手.368(当時) カープ 森浦大輔 vs. 右打者.225(当時)

4点リードの9回、カープの 新井貴浩 監督は、森浦大輔 投手をマウンドに送りました。右バッターには.225しか打たれていません。左ピッチャーに強いサンタナ選手との対戦の結果はセカンドゴロ。森浦投手の勝ちでした。ナイスピッチング。

さらにほかの左ピッチャー陣もがんばりました。

6月29日(土) 左投手 塹江敦哉 vs. 左打者 巨人 大城卓三

大瀬良大地 投手が大ピンチで、ランナーが還ると無失点連続が途絶えてしまうっていうときに巨人の左バッター・大城卓三 選手に対して左ピッチャー・塹江敦哉 投手をマウンドへ。プレッシャーがかかる場面ですが、1球でファーストゴロ、ランナーを釘付けして抑えました。

左投手 森浦大輔 vs. 右打者 巨人 岸田行倫

続投かと思ったら、右バッターの 岸田行倫 選手が来るところで “右バッター・キラー” の森浦投手。3球三振、さすがです。

RCC野球解説者 天谷宗一郎 さん
“伝家の宝刀” チェンジアップを使っていないですから。

石田充 アナウンサー
さらに、“サウスポー三銃士” のもう1人、黒原拓未 投手。

6月27日(水) 左投手 黒原拓未 vs. ヤクルト打線

サヨナラ勝ちする試合の8回、1点ビハインドでマウンドに上がったんですけれども雨の中、ナイスピッチングでした。このあとのジャイアンツ戦でも三振を奪って12試合連続、奪三振中。この回もピシッと腕が振れて、帽子を落とすのがかっこいい。サヨナラにつながるナイスピッチングを見せました。

先週は、“左腕三銃士” 全員が無失点。被打率も下がって、下がってという1週間だったんです。

被打率 森浦大輔 黒原拓未 塹江敦哉(6月30日現在)
vs. 右打者 .205 .137 .214
vs. 左打者 .267 .244 .255

そんな頼もしい左ピッチャー3人がいるんですが、7月2日(火)からは去年のセ・リーグ王者・阪神戦です。阪神というと気になるのは、セ・リーグで現在、最も盗塁している 近本光司 選手です。

左打ち 阪神 近本光司 率.247(6月 .157) 本6 盗10(セ1位)
打率 vs. 右投手.219 vs. 左投手.308

左バッターですが、6月はちょっと不振でスタメン落ちもあったんです。ただ、近本選手には、こんな “数字” があります。対左ピッチャーの打率.308。左ピッチャーに強い左バッターなんです。

カープの “左腕三銃士” は、右バッターに強いんですが、左バッターにも決して3割以上打たれているわけではありません。この対決があったときに「左を抑えられるぞ」っていうのをぜひ見せてほしいなと思います。

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