「もう一回甲子園へ」東海大星翔 ノーシードから2連覇目指す 主将の目標は“先輩”阪神・百﨑【夏の高校野球 熊本大会】

7月6日に開幕する夏の高校野球熊本大会。今回注目するのは、2連覇を目指す東海大星翔です。

去年の悔恨 ばねに変えて

去年夏は5年ぶり3回目となる甲子園出場を決めた東海大星翔。しかし秋はベスト16で敗退、春は1回戦で敗れ、今夏の熊本大会はノーシードからの戦いです。

虎視眈々と優勝をうかがうチームを引っ張るのが、3年生のキャプテン・渡嘉敷篤弘(とかしき あつひろ)内野手です。沖縄県出身で、高校入学直後からショートのレギュラーに定着。去年夏の熊本大会決勝では先制タイムリーを放つなど、優勝に貢献しました。

甲子園での初戦、浜松開誠館(静岡)戦では、3番サードでスタメン出場。第1打席では内野ゴロの間にランナーが還り、先制点をあげました。

しかし、その後の打席では3三振を喫するなど悔いが残る結果に。チームも2‐5で逆転負けしました。

東海大星翔 渡嘉敷敷篤 主将(3年)「甲子園では緊張して、いつもの自分とは違う精神状態でした。結果も出ず、先輩方に迷惑をかけて負けたのが悔しくて。でも、その悔しさがあったから、今年も甲子園を目指して頑張って来られた」

“先輩”阪神・百﨑の背中追いかけ

目標とするのが、東海大星翔の1年先輩で去年、プロ野球・阪神にドラフト4位指名を受けて入団した百﨑蒼生(ももさき あおい)内野手です。

去年は渡嘉敷選手が本職のショートからサードにコンバートし、百﨑選手と三遊間を組んでいました。

渡嘉敷主将「百﨑さんとは三遊間を組ませてもらいましたが、バッティングでチームを勝利に導き、守備では常に周りに声をかけてすごいなと思っていました。百﨑さんがプロに行って、テレビやスマホで試合を見ていると『自分もこうなりたい』と感じるようになりました」

渡嘉敷選手は百﨑選手同様、高卒でNPBの世界に飛び込むべく、今秋のドラフトに向けてプロ志望届の提出も視野に入れています。

夏の舞台へ「もう一回」

東海大星翔の選手寮には「寮でもトレーニングができるように」と百﨑選手が贈ったトレーニング器具が並びます。

渡嘉敷選手は、その器具を使って百﨑選手の背中を追い、そして去年の悔しさを噛み締めながらもう一度、夏に甲子園の舞台に立ちたいと意気込みます。

渡嘉敷主将「甲子園は最高でしたし、ああいう環境で野球ができることがすごく楽しかったので、もう一回やりたい」

東海大星翔は、7月7日午前9時から、県営八代野球場で熊本北との初戦を迎える予定です。

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