Q飲み会に来いとは?上司「言えない言えない!」街で聞いた上司部下の“世代間ギャップ”「怒れないから優しくして」

あなたの職場で、仕事観の「世代間ギャップ」を感じることはありますか?

花の金曜日午後8時、夜の街中で仕事への考え方について聞いてみると、若手世代・上司世代それぞれの本音が聞こえてきました。

「何でも話せる上司がいい」「部下は素直と謙虚が一番」

まずは求められる上司・部下の関係性についてです。

メーカー 20代「何でも砕けて話せるような上司がいいなと」
メーカー 30代「思ったことを素直に言える上司が一番いいと思う」

管理職 50代「何でも言える子が好き」

上司も部下も、コミュニケーションの重要性を感じていました。その中で上司は、若手への仕事の取り組み方に思うところがあるようです。

人材サービス業 30代「『それをやる意味ってなんすか?』みたいなのが多い、今の子は。黙ってがんばれ!という感じ つべこべ言わずに」
証券会社 30代「素直と謙虚 それが一番です」

これに対して若手は?

IT関係 20代「“喝”を入れられるのは厳しい こっちはこっちなりに頑張っているので」

素直に言いにくい世の中で…

そんな若手に、上司は色々と気をつかっているようです。

―――飲み会に来いとは言わない?
メーカー 50代「言わない言わない!言えない言えない!」
――何で言えない?
メーカー 50代「アルハラ・パワハラ・何とかハラになる」

管理職 50代「自分は言いたいコトを言われている管理職だと思う。厳しく言いにくい世の中ですし、若手が言いたいことを言ってくれているなら、ありがたい」

管理職 50代「若手は自分に対して何でも言っていい。何でも言っていいけど、怒ることはできないから、あまり言わないで、やさしくして!」

上司世代は「かっこいい」

若手と上司の間に意識の違いを感じる一方、若手からこんな意見もありました。

メーカー 20代「上司は仕事の方向性を決めてくれる。50代、40代後半はかっこいいイメージがある」

リポーター「僕は年齢的に上司世代なので、インタビューを受けたおじさんたちの気持ちはよくわかります」
後生川凜アナウンサー「いまの40代、50代は若手の頃は厳しく指導されたのに、いざ自分が上司になったら、同じように厳しくすると“パワハラ”と言われるかもしれない。難しい世代だと感じます」

20年でこれだけ変わった「仕事観」

街の声だけでなくデータからも、仕事観の変化が見られます。

例えば2004年と今年(2024年)の『新入社員意識調査(熊本商工会議所 調べ)』を比べると、『会社に望むこと』の1位はどちらも「十分な指導・教育」ですが、2位については、
2004年: 「自分の能力を生かしてほしい」 2024年: 「適正な労働時間・休暇の確保」
となっています。

後生川アナウンサー「社会の空気が変わったのだなと感じます」

そして、新入社員が上司に望むことにも、関連するような変化があります。『理想の上司ランキング(明治安田調べ)』では、20年前の男性の1位が星野仙一(ほしの せんいち)さんでした。そして今年は内村光良(うちむら てるよし)さんとなっています。

リポーター「理想の上司についても、時代の変化を感じますね」
後生川アナウンサー「お二人の雰囲気が全然違います」

「闘将」と呼ばれた星野さんと、柔和な内村さん。対極的なイメージの2人が、時代を表す象徴的な存在となっています。

© 株式会社熊本放送