東北道3人死亡バス事故 追突したトラック運転手に有罪判決「基本的な義務に違反」〈仙台地裁〉

去年5月、栗原市の東北自動車道で大型トラックを運転中、停車していたバスに追突し3人を死亡させた罪に問われた男に対し、仙台地方裁判所は執行猶予の付いた有罪判決を言い渡しました。

福島県いわき市の会社員・久保光被告(31)は去年5月16日夜、栗原市若柳の東北道で大型トラックを運転中に、走行車線に停車していたバスに追突し、乗客など3人を死亡させた過失運転致死の罪に問われていました。
これまでの裁判で検察は過失の程度は大きいとして、禁錮1年6カ月を求刑したのに対し、弁護側は「停車していたバスを予見すること自体が困難で、被告のみの過失による事故ではない」として、執行猶予付きの判決を求めていました。
2日、仙台地裁で開かれた判決公判で、宮田祥次裁判官は「進路の前方左右を注視すべき自動車の運転手にとって最も基本的な義務に違反していて結果は重大である」と指摘。一方で、バスが路側帯ではなく走行車線で停車し、被害者が発煙筒などがない状況で作業していたことなどを考慮して、禁錮1年6ヵ月(執行猶予4年)の判決を言い渡しました。

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