「なぜ海に沈めるだけの選択だったのか」クジラの淀ちゃん 死骸処理費用で裁判始まる

大阪湾に迷い込んで死んだクジラ・いわゆる「淀ちゃん」の死骸処理をめぐって、市民グループが大阪市の横山市長を訴えた裁判で、市長側は訴えを退けるよう求めました。

去年、大阪湾に迷い込んだマッコウクジラの「淀ちゃん」の死骸は、紀伊水道の海底に沈められました。

大阪市は当初、この費用を3800万円ほどと試算していましたが、業者側の見積もりに近い、およそ8000万円で契約されました。

この契約をめぐり、処理業者との協議で、大阪市の課長が業者の意向に沿うよう、強く進言していたことがわかっています。

市民グループは、契約が違法などとして、処理費用に当たる、およそ8000万円の損害賠償を、当時の担当職員と業者に請求するよう、横山市長に求め、裁判を起こしていました。

2日の口頭弁論で、原告側は「なぜ海に沈めるだけの選択だったのか、市民の税金を使うのだから『どうしたら安くいい方法はないのか』と判断できなかったのか」と、意見陳述しました。

一方、市長側は、訴えを退けるよう求め、外部調査が進んでいるため、具体的な答弁はいつになるか分からないと説明しました。

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