「教育に独断的な介入しないで」香美市《教育長不在》で市民が署名提出 市長は”教育長候補”を白紙に

教育長が不在となっている高知県香美市で、住民有志が市長に対し「一方的に物事を推し進めることなく市民らとの対話を求める」とする署名を提出しました。

2日、市役所を訪れたのは「香美市の教育を考える会」のメンバー5人で、学校に通う子どもを持つ保護者です。

署名手渡し
「依光市長、お受け取り下さい」

メンバーは6月7日から集めたオンラインと紙での署名8584人分を市長に手渡しました。これは市長に対し「教育に独断的な介入をせず教育委員会や市民の声を尊重することを求める」署名です。

会のメンバー:
「教育長が不在になってしまったっていうのは、やっぱり現場にすごい混乱をもたらしていると思う」

香美市の教育長を巡っては、依光市長が任期満了となる白川景子教育長の後任に、元山田高校校長の濱田久美子さんを任命する議案を提出。しかし「やり方が一方的」などと市議会で否決され現在、教育長は不在となっています。

会のメンバーは市長に対し、教育長の任命理由など説明が足りていないと指摘し、教育委員会や市民との対話を重ねて一方的に物事を推し進めないでほしいと要望しました。

会のメンバー:
「子供たち、保護者、先生たちが不在のような形で香美市の教育が塗り替えられるとしたらものすごく大きな不安を感じていて、それが今回の署名運動の原動力になりましたし、これからもウオッチしていかないと怖いと感じています」

香美市 依光晃一郎市長:
「教育長が不在ということは私の説明不足であったと思いますので、今回、署名もいただきましたので真摯に受け止めまして、次の人事は濱田さんにこだわらずに考えたいと思っておりますので、あくまでも教育委員と合意を出来た方ということで考えておりますので」

依光市長は自らの教育長候補を一旦白紙に戻し、あす3日、4人の教育委員と人選について話し合いをすることにしています。

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