新紙幣への対応は?金融機関で順次取り扱い始まる ラーメン店など券売機置く店は対応に苦慮

7月3日に20年ぶりに発行された新紙幣について、山陰両県でも一部の金融機関では新紙幣の取り扱いを3日午後から始めました。「早速手に入れた」という方もいらっしゃると思います。一方で、新紙幣への対応が間に合わなかった飲食店もありました。

島根銀行の一部の店舗では、3日午後から窓口での両替や出金で新紙幣の取り扱いを始めました。記者が、これまで使っていた3種類の紙幣を新紙幣に替えてみると
…。

田中祐一朗記者:
無事に新紙幣に替えることができました。非常に数字が大きくなっていて、視認性が良くなっています。

山陰両県の主な銀行のうち、島根銀行は多くの店舗で3日午後から、鳥取銀行は本店営業部と米子営業部で3日午後から新紙幣の取り扱いを始めました。
一方、山陰合同銀行は、隠岐の浦郷支店を除く山陰両県の店舗では、4日から取り扱いを開始するとしています。

新紙幣の流通が始まった一方で、券売機を置く飲食店などの中には、対応に苦慮しているところもあります。
松江市のラーメン店を訪ねてみると、券売機のお札を挿入する所に、「新紙幣は対応しておりません。両替できますのでお声がけください」との張り紙をしていました。この店の券売機は、新紙幣にまだ対応できていませんでした。

麺や拓・森口拓郎さん:
(新紙幣対応を)一応は考えているんですけど、うちはこの機械を丸ごと替えないとダメなので、すごくお金がかかる。

券売機の切り替えには約100万円かかるといい、原材料費の高騰など経費が嵩むなか、すぐさま切り替えることができなかったといいます。

自販機の業界団体の調査によると、新紙幣への対応はATMで9割、レジや鉄道の券売機では8割から9割まで対応が進む一方、飲食店での券売機は5割程度、自動販売機は2割から3割程度にとどまっています。

この店ではしばらくの間、新紙幣を使おうとする客に対してはスタッフが旧紙幣と交換して対応するとしていて、券売機の中古が流通するなど、新紙幣対応の券売機が安くなるのを待つといいます。

麺や拓・森口拓郎さん:
すぐには(売り上げに)影響はないと思いますけど、キャッシュレスに移行する人とかもいらっしゃるかもと考えたりします。

自販機の業界団体は、券売機などの対応は今後1年から2年で完了すると予想していて、しばらくは新紙幣が使えない場面が出てきそうです。

© 山陰中央テレビ