約20年ぶり!鹿児島県内でも新紙幣流通スタート 一方で詐欺に注意を

約20年ぶりに新しい紙幣が3日発行され、鹿児島県内でもさっそく流通が始まりました。
こちらが新しいお札です。
それぞれお札の顔が変わり、金額の算用数字も大きくなりました。
手にした人もいる一方で、一部の店舗ではまだ新紙幣に対応していない券売機もあります。
発行初日の動きを取材してきました。

3日朝の日本銀行鹿児島支店です。
午前8時過ぎ、鹿児島銀行への新しい紙幣の引き渡しが始まりました。

まず警備会社のスタッフが紙幣の数を確認。
その後、次々とトラックに積み込まれました。

鹿児島銀行には1万円札が80億円、5千円札が12億円、千円札が8億円の、合わせて100億円が引き渡されました。

新紙幣はこのあと、各金融機関に引き渡され、この日、日本銀行鹿児島支店では鹿児島と宮崎の金融機関に340億円を引き渡したということです。

日本銀行鹿児島支店・矢野正康支店長
「日本においてもキャッシュレス化は進展しているが、現金への需要は根強いものがある。数量としてはGDPの約2割にあたる約120兆円のお札が世の中に流通している。鹿児島の皆さんにおかれても、新しい日本銀行券(紙幣)にぜひ慣れ親しんでほしい」

そして、正午すぎ、鹿児島市の南日本銀行本店です。
こちらには午前中のうちに新紙幣が届けられ、取り扱いがスタートしました。

早速私も両替を行い、新しいお札を手にしました。

坪内一樹アナウンサー
「うわー、全然違いますね!デザインとか。発行日に新しいお札を手にするのは生まれて初めてかもしれません。感動ですね」

窓口には発行初日に新紙幣を手に入れようという客の姿も。

両替に来た人
「すがすがしい気持ち。触り心地がいいね」
「20年ぶりということで初日に頂けてうれしかったです」
「記念に残しておきたいなと思います。家に飾っておきたいなと思います」

新紙幣の発行は約20年ぶり。偽造防止の最新技術が取り入れられ、特に3Dホログラムはお札を傾けると肖像の顔が回転します。
薄さが求められる紙幣にこの技術が取り入れられるのは、世界初です。

また、年齢国籍を問わず、誰でも使いやすいように算用数字の額面表示が大きくなりました。

ついに発行された新紙幣。
日銀によりますと、各金融機関のATMはすでに新紙幣に対応しているということです。

また、街中では新紙幣対応済みのラーメン店も。

ラーメン店スタッフ
Q.この新しい券売機はいつ準備されましたか?
「6月26日水曜日に設置しました。補助とか助成金が出れば良かった」

その一方で、こちらの銭湯の券売機はまだ新紙幣に未対応です。
8月、新しい券売機と交換することにしています。

新とそ温泉・前田美和子さん
「旧千円札で使用できますので、両替しながらやっていこうと思っています。迷惑ですね。お金がかかりますから」

新しい紙幣を楽しみにしていた声もあるなか、困惑する人もいる発行初日となりました。

ところで、この新紙幣の流通に伴い、警察は詐欺事件への注意をよびかけています。

金融機関や役所を名乗って「旧紙幣が使えなくなる。新紙幣と交換するので預けてくれ」というケースなどが想定されるということです。

実際は、新紙幣が発行されても旧紙幣は使用可能です。
県警は「不安を感じたら身近な人や警察などに相談してほしい」としています。

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