朝食にたんぱく質＋炭水化物のすすめ。教えてくださった管理栄養士の古谷彰子さんは、自ら17kgの減量経験があります。古谷さんが提案するのは朝食をしっかり食べてやせる「10時間空腹リセットダイエット」。今回は、プロテインドリンクは？食後眠くならない食べ方は？などQ＆Ａのご紹介です。
★朝ごはんでダイエットで腸活★
Ｑ たんぱく質がとれるから、朝食はプロテインドリンクでもいいですか？
Ａ 水ではなく牛乳で溶く、食物繊維をプラスするとベター
朝食ではたんぱく質だけでなく、炭水化物、脂質もとるのが理想です。でも「ずっと朝食はプロテインドリンクだけだったので、いきなり食事内容を変えるのは難しい」「プロテインドリンクを飲み続けても、飽きない」のであれば、プロテインドリンクを朝食にしてもかまいません。
でも少しでも炭水化物や脂質をとりたいし、食事で「しっかりかむ」こともダイエットには有効です、朝食はプロテインドリンク派の人は次のような工夫をするとよいでしょう。
【朝食プロテインでやせるコツ】
●プロテインパウダーはやや甘い味のものを選ぶ
⇒糖質（炭水化物）も補給できます。
●プロテインパウダーを水ではなく、牛乳で溶いて飲む
⇒牛乳には乳糖が入っているので、糖質（炭水化物）もあわせてとれます。
●プロテインだけでなく、食物繊維も加えるといい
⇒グラノーラ、フルーツグラノーラなどをプラスオンすると栄養価がアップ、しっかりとかむ食事ができます。
Q 朝食をしっかり食べると、その後、眠くなりませんか？
A まず食物繊維やたんぱく質のおかずを食べる、次にごはんやパンの順番に食べる
朝食の食べ方、食べる内容に気を配ってみましょう。食後に眠くなるのは、食べ物が体内に入って一気に血糖値が上がるからです。一気に上がった血糖値はガクンと下がるため、その際に眠くなったり、臓器に負担がかかってだるくなったりします。
朝食では血糖値が一気に上げないような食材を選び、食べる順番に気をつけるとよいでしょう。
【食後に眠くならない食べ方】
●最初にフルーツジュースなど糖質が高いものをとらないこと。
●パンやごはんなどの糖質ではなく、まずおかずを食べてから、ごはんやパンを食べると、眠くなりにくい（血糖値が急上昇しにくい）。理想は野菜、たんぱく質、炭水化物の順番ですが、短時間の食事なら三角食べでもほとんど効果は変わりません。
Q マチュア世代が朝食をしっかり食べてやせるとしたら、減量ペースの目安は？
A 無理や我慢はリバウンドのもと。月１～２㎏減らすスローペースがおすすめ
短期間で減量しようとすると、どうしても無理をすることになります。無理や我慢はストレスになるし、ツライ食事制限は長続きしません。だから目標体重まで減量できても、その後リバウンドしやすいのです。
まずBMIで自分の肥満度をチェック。そしてやや肥満、肥満の場合は月に１～２㎏ずつ落とすことを目標にすると、心身に負担をかけないダイエットができます。マチュア世代は食べずにやせるのではなく、「食べてやせる」を目指しましょう。
Ｑ おやつはやっぱりダイエットの敵ですか？
Ａ 「食べないより」も、15時に「攻めの間食」を！
15時ごろに食べるおやつは、ダイエットの味方です。
血糖値の急上昇・急降下を繰り返していると、なかなかやせられません。血糖値の急上昇・急降下を避けるため、15時ごろ（夕食が19時ごろの場合）におやつを食べるといいでしょう。このタイミングで間食をしておくと、夕食時の血糖値が急上昇しにくいのです。
間食も食べるべきベストな時間があるんだ！ということで、「攻めの間食」と私たちは呼んでいます。
間食としておすすめなのは、フルーツグラノーラ、焼き芋など。ある程度の糖質と食物繊維を含んだものです。もちろん食べ過ぎはよくないので、200㎉ぐらいまでにとどめましょう。夕食の２時間前、４時間前でとるべきものが少し変わってきます。２時間前であれば、意外にもポテトチップスもOK！
おやつの食べ方として止めてほしいのは、夕食後のデザート。夕食後に甘いものを食べるのはＮＧ！ 「食後にケーキやお菓子などのデザートは欠かせない」という人でも、1週間我慢すれば、自然に欲しくなくなるのでがんばってみてください。
監修者
博士（理学）、管理栄養士 古谷彰子
ふるたに・あきこ●愛国学園短期大学 准教授。早稲田大学 規範科学総合研究所 ナノ・ライフ創新研究機構 招聘研究員。ChronoManage代表。（株）アスリートフードマイスター認定講師としても勤務。実習、イベント等で短期大学、学校給食へのレシピ提供や、フードスペシャリストとして食品開発業務の経験、各種雑誌へのコラム、献立提供、監修（日経ヘルス、クロワッサン等）など多方面で活動中。最大17㎏減量経験あり。
