中学1年の女子生徒がいじめを苦に自殺した問題 両親が札幌市に損害賠償の訴え

3年前、札幌市内で中学1年の女子生徒がいじめを苦に自殺した問題で、両親が市を相手におよそ6500万円の損害賠償を求める訴えを札幌地裁に起こしました。

佃祐世弁護士:「今回の案件については教務主任と学級担任が(いじめを)知っていながら放置・無視したという点が重要」。

2021年、札幌市内の中学1年の女子生徒がいじめを苦に自殺しました。訴状などによりますと、小学5年生ごろから2年以上にわたり同級生らから執拗ないじめを受け続けていて、教師らに被害を訴えていたにもかかわらず放置されたとしています。中学生はうつ病を発症しましたが、学校が有効ないじめ防止措置を怠ったことでさらに、うつ病が進行し、自殺に追い込まれたとして市におよそ6500万円の損害賠償を求めています。

訴えを起こした両親は「元担任を含め学校の先生方や市教委には、娘を死に追い込んだことについて責任を自覚し、償ってほしいと思っています」とコメントしています。

市教委は提訴を受け「訴状が届きましたら内容を確認し、対応を検討して参りたいと思います」としています。

訴状の中では再三にわたり、自殺した女子生徒と保護者が学校にいじめを訴えたとされています。いじめが始まったのは小学生5年生からでした。小学6年生のときには校舎の屋上から飛び降り自殺をしようとしましたが学校側は「いたずら」として処理したとされています。学校がいじめの事実を認識しながら放置し続けたことが「注意義務違反」にあたるとされています。

厚生労働省は先の見えない不安や生きづらさを感じているとき、ひとりで悩まずに専門の相談員に相談してほしいと呼びかけています。

【相談窓口】

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