【MLB】元Gマイコラス、日本時代の“ローレン人気”を回顧「みんな彼女に心を奪われた」

カージナルスのマイルズ・マイコラス【写真:Getty Images】

メジャーで開幕から快進撃、巨人行きを決断した瞬間についても振り返る

 巨人からカージナルスに移籍したマイルズ・マイコラス投手が快進撃を続けている。ここまで15試合に先発し、8勝2敗、防御率2.69とエース級の活躍。29日(日本時間30日)の本拠地ブレーブス戦で先発するが、米メディアからは早くも7月17日のオールスター(ワシントン)出場も有力視されている。

 メジャーでも大きな注目を浴びている右腕。巨人での3年間を経て米国に戻り、“覚醒“しているだけに、米メディアで日本時代について語る機会も増えている。「CBSスポーツ・ラジオ」では、東京を「素晴らしい街」と絶賛し、日本のファンからの「愛情」、そして、文化として根付く「尊敬」についても言及している。

 マイコラスは2012年にパドレスでデビュー。その後、移籍したレンジャーズでもメジャーのマウンドに上がったが、3シーズンで通算37試合登板、4勝6敗、防御率5.32の成績しか残せなかった。そして、2014年オフに日本行きを決断。人生において大きな出来事となったが、「考える時間はそんなになかった」という。

「CBSスポーツ・ラジオ」に登場したマイコラスは、巨人からのオファーが届いた時、実はローレン夫人とメキシコに新婚旅行中だったと明かしている。

「ボイスメールを確認するために携帯電話を使える状態に戻したばかりだったんだ。そしたら代理人からもの凄い数(のボイスメールが)届いていてね。『君に東京ジャイアンツからオファーが来たよ。素晴らしいオファーなんだ。数日間、決断する時間をあげるよ』とね。だからメキシコにいる間に東京(ジャイアンツの関係者)の人と話をしたんだ。フロリダに戻ってきたときに決心したんだよ」

 日本で結果を残し、再びメジャーのマウンドに戻ることを目指した。“賭け”は見事に成功。3年間で62試合に登板し、31勝13敗、防御率2.18という圧巻の成績を残した。

日本ではローレン夫人も人気に「みんな彼女に心を奪われていたよ」

 日本で変えたことについては「まず打たせて取ることを重視しようとしたんだ。ストライクをもっと投げようとね」と説明している。今季、97イニングでわずかに12四球しか与えていないマイコラス。ストライク率は70%という高い数値を誇る。

 謙虚な姿勢で日本の文化にも溶け込んだ。ラジオの中で、マイコラスは東京での生活について「素晴らしかった。東京は素晴らしい都市だよ。国際的な大都市で、やることもたくさんある」と回顧。さらに、「芸能人がするようなこともほんの少しだけ経験したんだ。僕の妻は人気者みたいになっていたからね。みんな彼女に心を奪われていたよ。僕たちは最終的に凄く楽しめたんだ」と、“美人妻“として人気を誇ったローレン夫人との東京ライフを楽しげに振り返っている。

 また、以前、他のメディアでは日本のファンの熱さに圧倒されたことについても話していたが、このラジオ番組でもあらためて言及。「クールなこと」とした上で、すべては大きな「愛情」があるがゆえの行為だと認めている。

「愛情の方がはるかに多いよ。(日本には)文化的な一面として”尊敬”があるからね。『彼にだってうまくいかない時もあるけど、素晴らしい選手だよね』というようなスタンスで常にいてくれるんだ。彼らはそんなに責め立てたりはしないよ。僕は良い活躍ができたからね。だから”残念なこと”に、不甲斐ないパフォーマンスに対する彼らからの反感がどのような感じが経験せずに済んだよ」

 地元メディアの取材に対して、ことあるごとに“日本愛”を明かしているマイコラス。心の中には、いつまでも美しい思い出が残っているようだ。

(Full-Count編集部)

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