ベルギーの監督選びは大正解? FA杯制覇など一発勝負に強いマルティネスが起こすミラクル

ブラジル撃破を喜ぶマルティネス photo/Getty Images

日本代表がベルギー代表を追い詰めたゲームを見た者は、ベルギーがブラジル代表に勝つのは難しいと感じたかもしれない。攻撃力はタレントが充実しているが、守備には穴がある。日本に2失点したベルギーの評価はこんなところだったはずだ。しかし、ベルギーはブラジル戦で全く異なる顔を見せた。

これまで継続していた3バックではなく、守備時には4バックに変更して中盤を3枚でプロテクト。ケビン・デ・ブライネを高い位置に上げ、マルアン・フェライニを中盤で先発させるなど監督ロベルト・マルティネスは日本戦から修正を施してきた。ロメル・ルカクを中央ではなく右サイドからスタートさせていたのも特徴的で、王国ブラジル戦へ特別なプランを用意していたのだろう。

独『DW』はマルティネスの手腕を称賛しており、一発勝負に強いマルティネスを招聘したベルギーの判断は正しかったのではないかと分析している。マルティネスはこれまでビッグクラブを指揮してきた経験はないが、2012-13シーズンにはウィガンを指揮してFA杯を制するミラクルを披露。またエヴァートンでは2015-16シーズン途中にリーグ戦の成績が悪いことを理由に解任されたが、FAカップとリーグカップではチームをベスト4へと導いていた。

同メディアは、「マルティネスは2016年5月にリーグ戦の成績が悪いため解任されたが、彼はチームをFAカップとリーグカップでベスト4に導いている。一発勝負のトーナメント戦において選手たちを奮起させるレアな能力を持った男だ」と取り上げており、ワールドカップのような短期決戦においてマルティネスはピッタリの監督なのかもしれない。

日本戦では選手交代が当たって逆転勝利を収め、ブラジル戦ではシステムに手を加えて勝利。ここまで采配は当たっており、準決勝のフランス代表戦でも何か特別な策を見せてくれそうだ。

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