岡部、久喜工場の新事務所竣工 新日鉄住金エンジが設計・施工

 総合建材メーカー、岡部(社長・廣渡眞氏)の久喜工場(埼玉県久喜市)で18日、新事務所棟が竣工した。築約40年を経過した拠点を整備したもので、創業100周年を機に新たな100年への礎を築く。同日竣工式および祝賀会が行われた。

 久喜工場は1975年に東京工場(埼玉県越谷市)を全面移転して操業を開始。以来、同社の中核製造拠点として建材製品事業を支えてきた。今回、事務所棟の建て替えと四つの倉庫の更新を実施。設計・施工は新日鉄住金エンジニアリングが担った。

 祝賀会の冒頭で挨拶した廣渡社長は「久喜工場は稼働以来、当社のマザー工場として主力製品を生産してきたが、老朽化が進み今回の拠点整備計画に至った。新日鉄住金エンジには立派な建物を造っていただき勤務する社員も喜んでいる」と感謝の言葉を述べた。

 乾杯の音頭をとった杉本浩章常務取締役は「本工事では新日鉄住金エンジの協力会社の方々が会うと必ず挨拶することを徹底されており本当に見事だった。また、捨てコンがこれほど素晴らしく仕上がっている現場は初めてで施工をしっかりして墨出しをしっかりしているときちんとした建物ができると実感した」と賞賛した。

 建設を担当した新日鉄住金エンジの村上信行常務執行役員建築・鋼構造事業部長は「本工事では工場の操業に影響がないよう綿密に打ち合わせをしながら工程を順守した。『ベースパック』や『OSリング』といった岡部の製品も活用しつつ、当社のシステム建築やBIMも適用し、工期短縮と設計通りの品質確保を実現した。CASBEEのAグレードを取得するなど省エネ性能にも優れ、完全無災害も成し遂げることができた。次の100年の発展に資する拠点となることを祈念している」と挨拶した。

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