スーパーGT第5戦富士:ZENT立川とModulo道上が激しくクラッシュ。公式練習は赤旗中断

 スーパーGT第5戦富士500マイルの最初のセッション、土曜日午前の公式練習で大クラッシュが起きた。立川祐路がステアリングを握るZENT CERUMO LC500と道上龍がドライブしていたModulo KENWOOD NSX GT3がTGRコーナーでクラッシュ。ZENT CERUMO LC500はモノコック前後が大破し、フロントエンジンから炎上。セッションは即座に赤旗中断となった。

 8時40分から始まった公式練習。走行から約34分ほど経ったあたりで、立川がドライブしていたZENT CERUMO LC500が、ちょうどTGRコーナーにターンインしようとしていた道上のModulo KENWOOD NSX GT3にスピン状態で衝突。立川のマシンは高い速度のままTGRコーナーと2コーナーの中間あたりのタイヤバリアにクラッシュした。マシンは大きなダメージを受けており、エンジンから出火し炎が立ち上がった。

 立川はしばらくクルマから出られなかったようで、少しの間をおいて炎が上がったマシンから自力で脱出。ただ、立川は腰を曲げたまま動くこともややつらそうな状況で、インパクトの大きさを感じさせた。立川はそのままメディカルカーに乗せられている。

 一方、Modulo KENWOOD NSX GT3はリヤをヒットされ、大きなダメージを受けた。Gセンサーが作動し、道上はコクピットから慎重に救助され、首部を固定されメディカルカーに乗せられた。ただ道上は意識もはっきりしており、その後ピットに元気な姿をみせている。このクラッシュによって、1コーナーには大破した両車のパーツが飛散し、17分後にようやく走行再開となった。

 リプレイ映像を見る限り、ZENTの立川は1コーナーのブレーキングに向かうところで減速しているようには感じられず、1コーナーイン側の手前で自分でマシンをスピンさせているようにな動きにも見える。なんらかのトラブルが起きたのかは現段階では不明だ。なお、Modulo KENWOOD NSX GT3は道上が「今回のレースでの修復は厳しい」とコメントしている。一方、ZENT CERUMO LC500は現在修復に向けた作業が動き出している。

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