スーパーGT:富士500マイルが開幕。公式練習は両クラスともニッサンGT-Rが最速

 スーパーGT第5戦富士は8月4日、富士スピードウェイで公式練習が行われ、スーパーGT500クラスはMOTUL AUTECH GT-Rがトップタイムをマーク。GT300クラスはGAINER TANAX triple a GT-Rがトップタイムだった。

 前戦の第4戦タイからは約1カ月ぶり、国内での開催は5月の第3戦鈴鹿以来となったスーパーGT。戦いの舞台は霊峰富士の麓に位置する富士スピードウェイだ。

 この第5戦富士は通常のレースや第2戦富士と異なる500マイル、約800キロで争われる1戦。2018年から鈴鹿1000kmがシリーズ戦から外れたため、この富士500マイルがシリーズ最長の戦いとなる。

 そんな長距離戦に向けた公式練習は4日、8時40分にスタート。青空が広がり、気温28度、路面温度35度というコンディションのなか幕を開けた。

 セッション序盤はクラッシュなど大きな混乱はなく順調に推移。スタートから20分が経過した時点ではMOTUL AUTECH GT-R、フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R、au TOM’S LC500といったトップ3となっている。

 セッション開始から30分が過ぎた9時13分ごろ、TGRコーナー(1コーナー)でZENT CERUMO LC500がフルスピードのまま1コーナーイン側のランオフへ飛び込むと、ターンインしようとしていたModulo KENWOOD NSX GT3にスピン状態で激突。2台とも1コーナー外のグラベルまで弾き飛ばされる大クラッシュが発生した。

 このクラッシュでZENT LC500はフロントとリヤが大破した上にフロントから出火、ドライブしていた立川祐路は自力でマシンを脱出している。またModulo NSX GT3もリヤに激しいダメージを受けてしまった。

 セッションは即座に赤旗中断となり、ドライバー救出と車両回収、コース上に散乱したデブリの処理が行われることに。一連の作業が終わり、セッションは9時30分に再開された。

 セッション再開後はMOTUL MUGEN NSX-GTがピットレーン出口でマシンを止めたほかは大きなトラブルはなかったものの、9時53分、GULF NAC PORSCHE 911の左フロントタイヤがバーストし、ホームストレート上のランオフエリアでストップ。車両回収のためにふたたび赤旗が掲示された。

 マシン回収が終わり、10時1分に走行再開。また、2度の赤旗中断があったため、混走時間が当初の予定より10分延長されることがアナウンスされた。これによりGT300クラス専有走行は10時15分から、GT500クラスの専有走行は10時25分から行われることに。

 なお、クラッシュしたModulo NSX GT3はエンジンなどを積んでいるリヤが大破したため、週末の修復は絶望的。セッション中、インタビューに応じた道上は「鈴鹿10時間までに直せればと思います」とコメントしている。

 10時25分からはGT500の専有走行となったが、こちらもロングラン重視の走行となったようで、セッション終了間際までタイムアップを果たす車両はなし。最後のアタックで松田次生操るMOTUL GT-Rが1分29秒420まで自己ベストを短縮したほか、CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rが2番手、フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rが3番手とニッサン陣営がトップ3を独占する形となった。

フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R

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