夏休み明け自殺多発 子どもの駆け込み場所開放 長崎市内3カ所 電話、メール相談も

 夏休み明けに多い子どもの自殺を防ごうと、長崎県長崎市のフリースクールなどが8月30日から9月4日まで、学校に行きたくない子どもたちのために、長崎市内の活動拠点など計3カ所を「駆け込み場所」として開放する。電話やメールでの相談も受け付ける。

 自殺総合対策推進センター(東京)の分析によると、中学、高校生は9月1日の自殺者が最も多く、九州・沖縄地方の小中高校生の自殺者数のピークは8月下旬という。

 居場所を開放するのは、NPO法人フリースクールクレイン・ハーバーと、子どもの救済を目的にした第三者機関「子どもの権利オンブズパーソンながさき」。27日に長崎県庁で会見したクレイン・ハーバーの中村尊代表は「子どもの『休みたい』を怠惰と思わず、子どもの悩みを『それくらい』と矮小(わいしょう)化して受け止めないでほしい」と優しく対応するように呼び掛けた。

 クレイン・ハーバーは長崎市の赤迫と江戸町、オンブズパーソンながさきは長崎市川口町の居場所を開放。駆け込み場所の情報は「不登校ひきこもり情報たーみなるinながさき」のホームページに掲載する。

 ■電話とメールの相談受け付けは次の通り。

 【クレイン・ハーバー】8月30日~9月4日午前9時~午後9時。電話(095・844・8899)、メール(yasunde-ok@bk2.so-net.ne.jp)

 【オンブズパーソンながさき】9月3日午前6時~午後6時。電話(080・3187・9156)、メール(komb.nagasaki@gmail.com)

「家は出たけど学校には行きたくないと思ったら立ち寄ってほしい」と会見で話す中村代表(中央)ら=県庁

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