「諏訪祭礼図屏風」を公開 くんち三八四年展始まる

 諏訪神社(長崎市上西山町)の秋の大祭「長崎くんち」(10月7~9日)の歴史を紹介する特別展「くんち三八四年展」が5日、同市立山1丁目の長崎歴史文化博物館で始まった。市が6月に購入した「諏訪祭礼図屏風(すわさいれいずびょうぶ)」をはじめ、約40点を展示している。10月14日まで。
 屏風は廃業した長崎市の老舗料亭「富貴楼」から3500万円で購入。くんち後日(あとび)の様子を描いたものとみられ、右隻は諏訪神社の参道で長崎奉行に披露する踊りを、左隻は御旅所での奉納踊りが描かれている。長崎歴文博では12年ぶりの展示で、同展終了後の公開については未定という。
 屏風のほか、今年の踊町(紺屋町、出島町、東古川町、小川町、本古川町、大黒町、椛島町)ゆかりの写真や絵はがき、衣装などが並ぶ。
 修学旅行で歴文博を訪れた福岡市の西津陽菜さん(11)は「長崎にこんな祭りがあるとは知らなかった。一度見てみたい」と話した。歴文博は「くんちの歴史に思いをはせ、平成最後となるくんちを楽しんでほしい」としている。
 観覧料は大人600円、小中高校生300円。県内の小中学生は無料。

「諏訪祭礼図屏風」を公開した「くんち三八四年展」=長崎歴史文化博物館

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