潜伏キリシタン12資産 四季折々の写真展

 長崎県南島原市北有馬町出身の写真家、池田勉さん(76)=西彼長与町在住=の写真展「世界遺産の古里に想(おも)いを馳(は)せて」が8日、同市有家町のありえコレジヨホールで始まった。「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の全12構成資産を写した約200点を11日まで展示。入場無料。
 同遺産の世界文化遺産登録を記念し、市文化協会と市世界遺産市民協働会議が主催。池田さんは20代で写真を始め、2003年、61歳でプロ写真家になった。これまで本県など九州や東京、大阪府で写真展を25回開いており、古里での写真展は初めてとなる。
 会場には池田さんが各集落などの現状を後世に残そうと、ここ10年で撮りためた四季折々の写真を展示。桜が舞い散った原城跡(南島原市)や霧がかかる安満岳(平戸市)、祈る信徒の姿などの作品に、来場者が見入っている。
 池田さんは「時間帯や気象条件を考えながら各地を何度も歩き、体で感じたイメージを写真に収めてきた。歴史的な価値を改めて理解し、機運の盛り上げに一役買えれば」と話した。

来場者に作品の説明をする池田さん(左)=南島原市、ありえコレジヨホール

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