【平成の長崎】大島大橋が開通 悲願の〝陸続き〟 平成11(1999)年

 西彼大島町寺島と西彼西海町中浦北を結ぶ本土架橋「大島大橋」が11月11日開通し、午後3時から一般車両の通行が始まった。西彼杵半島北部交通網の大動脈の開通は、「離島の不便さ解消を」という大島、崎戸両島民の悲願を達成するとともに、産業経済発展、観光を中心にした人的交流促進などの地域活性化に弾みをつけると期待されている。大島、崎戸の新たな〝本土〟を得た半島新時代の幕が上がった。
 同日午前10時20分から、同橋西海町料金所前で開通記念式典を催した後、年号から時間まで「1」が12個並んだ午前11時11分11秒にテープカット。大島、西海町の親子3世代夫婦3組、金子知事、大島町の秋山隆雄町長、長崎新聞社の福田浩志副社長ら式典出席者約300人が渡り初めをした。
 午後からは大島、崎戸、西海の3町合同による開通記念祝賀会が大島町営体育館であり、3町の町民ら約500人が出席した本土架橋を祝った。
 同橋は、2基の主塔から放射状に伸びたケーブルが橋げたを支える長さ1095㍍の斜張橋で、平成3年に着工。県、県道路公社が総事業費約290億円で建設した。徒歩で渡れるのも特徴で、通行料金は普通車で片道700円、徒歩は無料。
(平成11年11月12日付長崎新聞より)
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【平成の長崎】は長崎県内の平成30年間を写真で振り返る特別企画です。

大島、崎戸両町民の夢を乗せて開通した大島大橋(向こう側が大島町寺島)=本社ヘリから

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