本日10月28日、いよいよ運命の準々決勝を迎えるAFC U-19選手権。
影山雅永監督率いる日本代表はここまで3連勝。内容的にも相手を圧倒しており、2大会連続のU-20ワールドカップ出場権獲得はもちろん、大会連覇も見えてきた。
ただそうは言っても、ここからは厳しい戦いを強いられることも出てくるはず。
そこで今回は、アジアの中で勝負の明暗を分けるのは「物理的な高さ」と考え、優勝のキーマンとなりそうな“大型”の日本代表選手たちを紹介したい。
原大智(FC東京)
189cm/76kg
グループ最終節のイラク戦で2ゴールを記録した巨漢ストライカー。
FC東京にはU-15むさしから所属し、2017年の2種登録を経て、今年トップ昇格した。まだトップチームでの出番はないが、J3のU-23チームでは既に8点を決めている。
189cmの長身が武器でヘディングの強さ、高さはぴか一。ただもともとは小柄(高校になって急に伸びたらしい)で裏抜けを得意とするFWだったこともあり、スピードとスペースで受ける能力も高い。本人はポーランド代表のFWロベルト・レヴァンドフスキに憧れているという。
ちなみにフリースタイルスキーモーグル選手と同姓同名の別人で話題となった。実はこちらは名前は「たいち」で読みは一文字違い。
今大会のU-19代表は攻撃陣がタレント揃いだが、彼の存在がチームに一層バリエーションを与えているといっていいだろう。
谷晃生(ガンバ大阪)
189cm/82kg
イラク戦は大迫敬介が好プレーを見せたが、このチームで守護神を務めているのは谷晃生だ。
大阪生まれでガンバにはジュニアユースから在籍し、2016、2017年の2種登録を経て、高校3年になった今年プロ入り。堂安律以来となる飛び級でのトップ昇格だった。
代表にはU-15から選ばれ、2016年U-16アジア選手権、2017年U-17ワールドカップ、2018年U-19アジア選手権と、各年代で国際大会を戦っている。
189cmと長身ながらシュートの反応、ハイボール、足元の技術など非凡な才能を有しているうえ、非常に向上心があり、慢心することがない性格も彼の魅力である。
順調に成長すれば東京五輪はもちろん、4年後のワールドカップで彼がゴールマウスを守っていたとしても決しておかしくはないだろう。
伊藤洋輝(ジュビロ磐田)
188cm/80kg
U-15からジュビロ磐田に所属し、クラブのレジェンドである福西崇と比較されるほどの逸材。2017年5月に2種登録、今年トップ昇格を果たした。
センターバックも可能な左利きの大型MFで、中村俊輔が「チアゴ・モッタのようだ」と形容したことがある。
実際、視野が広く長短のパスを出せることから将来的にはアンカーとしての期待感もあるが、足元の技術、運動量にも優れ、飛び出してからのミドルレンジのシュートも大きな武器である。
このU-19選手権では初戦の北朝鮮戦で強烈なロングシュートを決め、鮮烈なインパクトを残している。決勝トーナメント以降も彼の左足に注目だ。
三國ケネディエブス(青森山田 ※アビスパ福岡内定)
192cm/80kg
ナイジェリア人の父親を持つ大型のセンターバック。青森山田中、青森山田高を経て、2018年7月にアビスパ福岡入りが発表された。
日本代表には森山佳郎監督のU-15から呼ばれ、今回は高校から唯一U-19アジア選手権のメンバーに選出されている。郷家友介(ヴィッセル神戸)は高校の先輩。
かつてはFW、サイドアタッカーで、AFC U-16選手権2016予選でもFWとしてプレーした。しかし「このままではプロになれない」と2017年に自ら直訴しセンターバックへ転向している。
長身でスピードがあり、両足から繰り出される速度のあるパスも魅力であるが、まだまだ経験が浅く、背後の守備やポジショニングなどには課題も。それでも一説には195cmとも言われる高さはアジアで無敵のレベルにあり、決勝トーナメント以降、攻守に渡っての活躍が期待される。
日本の準々決勝の相手は、開催国インドネシア。最近めきめきと力をつけている東南アジアで最大の人口(2億5000万人)を誇り、グループステージではUAEを1-0で撃破。カタールとも5-6の接戦を演じた。
地元の大声援を受け、初のワールドカップ出場を目指す難敵との一戦は、日本時間の28日(日)21:30から行われる