2018年の明治安田生命J1リーグを18位で終えて、昇格から1年でJ2への降格が決まったV・ファーレン長崎。
今季は開幕直後から6戦未勝利という苦しいスタート。一時は連勝で9位にまで上昇したが、その良い流れを継続できなかった。結果として、チームを6年間率いた高木琢也監督は退任となり、後任に手倉森誠氏の監督就任が決定。チームは新体制でJ1復帰を目指す。
その長崎は9日、新シーズンに向けた新しいユニフォームを発表。デザインは2018年に引き続き、「岡本一宣デザイン事務所」が担当した。
今回のデザインを決定するにあたり、キットサプライヤーのHummelは8月に、3種類のデザインを候補に挙げてファン投票を実施。選手、監督、コーチによる投票結果も踏まえて、最終的に2019年モデルが完成となった。
V-Varen Nagasaki 2019 hummel Home
ホームキットのデザインには、世界遺産に認定された「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」を反映している。ブルーとオレンジのチームカラーをメインに、大浦天主堂のステンドグラスを模した幾何学的なデザインで、教会で感じるような荘厳な雰囲気を再現。心に深く残るユニフォームが誕生した。
胸には「株式会社ジャパネットホールディングス」、鎖骨スポンサーは「株式会社リンガーハット」と「株式会社メモリード」の各スポンサーロゴを掲出する。
腰には「株式会社五島の椿」のスポンサーロゴを掲出。そして肩には「Unicef」のロゴを無償で掲出し、サッカーを通して長崎から平和の想いを発信。クラブの親会社である(株)ジャパネットホールディングスは、2018年より3年間で1億円の寄付を目指している。
肩にはクラブのグランドスローガンである「正々道々~ナガサキから、世界へ~」をプリントする。
コンプリートルックはこんな感じで、パンツとソックスはブルーを基調とする。
V-Varen Nagasaki 2019 hummel Away
アウェイキットは、V・ファーレンの「V」を大胆にデザイン。この「V」には、長崎にゆかりのあるポルトガル語、オランダ語で「VITORIA」(勝利)、「VREDE」(平和)、「VAREN」(航海)、「VARIEDADE」(多様性)の4つの意味がある。
今回は特に勝利を意味する「V」として胸に刻んだが、そこには「常に勝利に対して貪欲に、飽くなき闘争心を持って勝利を掴み取って欲しい」という想いが込められている。
各ユニフォームの右袖には「NAGASAKI」の文字をプリント。
アウェイユニフォームは、パンツとソックスもホワイトを基調とした。
V-Varen Nagasaki 2019 hummel GK
GKキットは2種類を発表。左側のオレンジがホーム用となる。デザインはホーム、アウェイともにフィールドプレーヤーと共通。
髙田明代表取締役社長のコメント
「2019年のV・ファーレン長崎のユニフォームは、みなさんの投票結果をもとに、ファーストユニフォームはステンドグラスをモチーフとしたデザインに、セカンドユニフォームはV・ファーレン長崎の「V」の字が前面に大きくデザインされたものに決定しました」
「これ(長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産)は江戸時代のキリスト教弾圧の中で、250年ひそかに信仰を続けた潜伏キリシタン達の伝統を物語る遺産です。私は今回のユニフォーム制作にあたり、実際に大浦天主堂を訪れました。天主堂の中のステンドグラスを観るだけでも非常に平和に満ちた空間であると感じ、潜伏キリシタン関連遺産は、まさに平和の心を体現しているものだと感じました」
「V・ファーレン長崎は、チームカラーの青とオレンジを基調としたステンドグラスを全面にデザインされたユニフォームを着用することで、長崎から、サッカーを通して愛と平和を発信していけたらと思います。また、一つひとつのガラスが組み合わさって一つの作品となるステンドグラスのように、長崎県民のみなさんの心もつなぐ存在になれればと思い、今年のユニフォームに願いを込めました」