中学生人権作文 的野さん(福江2年)ら3人最優秀

 今年の全国中学生人権作文コンテスト長崎県大会の表彰式と入賞作品の朗読会が8日、長崎市平野町の長崎原爆資料館ホールであった。最優秀賞は五島市立福江中2年の的野心咲(みさき)さん(13)、県立諫早高付属中2年の副島はなさん(14)、松浦市立志佐中1年の太田紗彩(さあや)さん(13)が選ばれた。
 的野さんの作品は、車で事故を起こしたため外出が減り、免許返納さえ考えた祖父を巡る家族の逸話。部活動をする的野さんを車で送る時間などが祖父の喜びだったため、家族で真剣に考え、安全装置の付いた車を贈ったという。「祖父は自分のことを皆が一生懸命に考えてくれたことがうれしくて元気になったのではと思う。人を大切にするということは、その人の生き方を思うこと」と訴えた。
 県大会は長崎地方法務局と県人権擁護委員連合会が開き38回目。164校から計2万6413点が寄せられ、最優秀賞以外に11人が優秀賞、奨励賞を受賞した。
 優秀賞、奨励賞の受賞者は次の通り。(敬称略)
 【優秀賞】田栗慶太郎(佐世保市立日野中2年)内山亜衣菜(長崎市立片淵中3年)小濵慎吾(佐世保市立中里中3年)田川天舞音(平戸市立田平中2年)白石葵(壱岐市立勝本中2年)佐藤充来(対馬市立鶏知中1年)林田花実(島原市立三会中3年)奥田和純(松浦市立今福中3年)
 【奨励賞】妹尾美希(長崎大付属中3年)坂本篤郎(長崎市立長崎中3年)槌本百伽(県立諫早高付属中2年)

最優秀賞を受賞し、作文を朗読する的野さん=長崎市、長崎原爆資料館ホール

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