中3まで医療費助成 秦野市、条例改正案を提出

 神奈川県秦野市は、来春から小児医療費助成(通院)の対象の上限を現行の小学6年生から中学3年生までに拡大する。市は助成に関わる条例の一部改正案を、開会中の市議会第4回定例会に提出。18日の市議会本会議で可決されれば2019年4月1日に施行される。

 小児医療費助成(通院)の対象の引き上げは、今年1月の市長選で初当選した高橋昌和市長が選挙戦で掲げていた公約の一つ。高橋市長は先月20日の定例会見で「少子化が進展する中、子育てしやすい環境を整えるための重要な施策」と位置付けている。

 市によると、19年度に新たに対象となる中学生は約3500人で、同年度の対象総数は約1万8400人になる見込み。引き上げに伴う増額は7千万円余りと試算している。

 また市は17年4月に未就学児の所得制限を撤廃、小学生以上に関しても所得制限を緩和しているが、中学生については小学生以上と同じく所得制限を設ける方針。入院に関しては、既に中学3年生まで助成の対象(小学生以上は所得制限あり)としている。

 市子育て支援課によると、小学6年生までを対象とした17年度の助成実績は21万9708件で、助成額は約4億3888万円。同課は「医療に対する負担を軽減し、安心して子育てができる環境づくりにつながってほしい」としている。

 なお小児医療費(通院)の助成制度は10月1日現在、近隣の平塚市、小田原市、厚木市、中井町など県内23市町村が中学3年生までを対象としている。

秦野市役所

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