【平成の長崎】平戸―的山大島間第2フェリー美咲 平成24年1月末で運航休止  平成23(2011)年

 平戸市の平戸-的山大島間を結ぶ美咲海送(佐世保市、岩崎芳太郎社長)の「第2フェリー美咲」(273トン)が来年1月末で運航を休止することが16日分かった。休止期間は未定。
 同社によると、第2フェリー美咲は1977年建造。最大で乗客80人、乗用車20台分を積載でき、平戸、田平、薄香の各港を発着点に、的山大島の的山港まで1日4往復している。年間利用者は約2万3千人。
 しかし、年間約500万~700万円の営業赤字が続き、平戸市と進めていた共同運航の協議も難航。今後も収支改善が見込めず、船体も老朽化していることから休止を決めた。
 同社は「収支改善や代替船の確保に努め、運航のめどが立ち次第、再開したい」としている。
 平戸-的山大島間には、最大150人、乗用車10台分を積載できる平戸市営の「第2フェリー大島」(199トン)も1日4往復で運航している。
 黒田成彦市長は「影響を軽減するため、市営フェリーを5往復に増やしたい。的山大島からの肉牛出荷などは搬入日を分散するなど、対策を検討したい」と話している。
(平成23年12月17日付長崎新聞より)
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的山大島から到着し、トラックなどを降ろす「第2フェリー美咲」=平戸港

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