長崎市長選 立候補予定者5人 公開討論会 まちづくり、財政で持論

立候補予定者が意見を述べた公開討論会=長崎ブリックホール

 長崎市長選(14日告示、21日投開票)の立候補予定者5人による公開討論会が11日、同市茂里町の長崎ブリックホールであり、まちづくりや財政、雇用などをテーマに意見を交わした。
 長崎青年会議所が開き、約600人が参加した。
 4選を目指す現職の田上富久氏(62)、県議の高比良元氏(66)、前市議の橋本剛氏(49)、社会福祉法人理事長で元市議の吉富博久氏(74)、東京都在住の市民団体代表、寺田浩彦氏(57)が登壇した。元横浜市長の中田宏氏がコーディネーターを務めた。
 5人は人口減少や雇用、財政、市が進めるMICE(コンベンション)施設や新市庁舎の整備などを切り口に意見を出し合った。終盤に「最後のメッセージ」を求められ、吉富氏は「市は財政にゆとりがないのに、どんどん(MICE施設などの)ハコモノを造ろうとしている」と批判。19階建てで計画された新市庁舎の規模縮減を訴える橋本氏も「市はお金の使い方が緩い。身の丈に合ったものを造るべきだ」と語った。
 高比良氏は「新たな雇用と所得を生み出す」と述べ、製造業の誘致強化や住宅政策と連動させた可処分所得の向上を目指すとした。寺田氏は「長崎ほどポテンシャルが高いまちはない」として、文化や平和などに関する独自のアイデアを披露。田上氏は、現在進めているハード整備を含めたまちづくりについて「一歩一歩前進しており、いま形になろうとしている」と強調した。

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