ロッテ・レイビンが“デビュー戦“で154キロ 井口監督は期待「投手陣に厚み出る」

ロッテのジョシュ・レイビン【写真:荒川祐史】

守護神候補が2軍戦で初登板「投げていけばスピートは上がっていく」

 度重なる故障の影響で、実戦登板が遅れていたロッテの新外国人ジョシュ・レイビン投手が23日、本拠地ZOZOマリンスタジアムで行われたイースタン・リーグの巨人戦の9回に登板。3者凡退の“日本デビュー”を飾った。

 今季、ロッテの守護神候補として来日した男が、ファンの前に初お目見えした。日本初登板に「ちょっと緊張した」というレイビンだったが、マウンド上の姿から、そんな様子は微塵も感じさせなかった。

 先頭打者・宇佐見には、力強い直球を低めへ2球続けて左飛。続く田中貴は、初球の153キロの直球が外れた後、「ストライクを取るため」という小さな曲がりのスライダーを内角低めへ投じて空振りを奪う。そして、3球目に再び内角高め152キロの鋭い直球を打たせて中飛。両打ちのマルティネスには、「空振りを取るため」に投じる大きく曲がるスライダーも駆使して右飛。日本デビュー戦を3者凡退、10球で終えた。

 昨年6月の試合で顔面に打球を受け、現在も右頬付近にプレートと5本のボルトが入っていることを明かしたレイビン。そのアクシデント以来となる実戦登板となったが、「ここのマウンドで1年ぶりに投げられたことが、一番良かったです」と、まずは実戦で投げられたことを喜んだ。

「シーズンが進んでいけば、スプリットを投げるかもしれないが、今日は(変化球は)スライダーのみ。ストライクを取ることに専念しました。球速はマウンドで投げていけば、自ずとスピートは上がっていくと思います」

 最速154キロだった直球の球速は、まだまだ上がる見込みだ。

小野投手コーチも評価「球に力強さある」

 井口監督も「スピードも出ていましたし、あと何試合か実戦を積んでもらって(1軍へ)上がってきてくれたら、投手陣に厚みが出ると思います」と復帰を急がせるつもりはないが、守護神候補の復帰を歓迎した。

 実際に2軍でレイビンを見てきた小野晋吾2軍投手コーチは「いろいろと不安な箇所があるので、今日投げてみて(明日以降)どうか。次の試合までに調整していって、ゲームでいけるとなれば」と右肩や右脇腹などを故障していた新助っ人の次戦登板に慎重な姿勢ながら、「球も力強さはありましたので、あとは細かいところをどんどんやっていくしかないです。まぁ、これからどんどん投げると思います」と説明。1軍デビューへ向け、調整のピッチを上げさせることを示唆した。

 打撃投手やシート打撃登板など段階を踏んできた結果、偶然、1軍の本拠地ZOZOマリンスタジアムでの試合で日本での第1歩を記したレイビン。今後、順調に調整を続け、次回は1軍の試合でこの地に舞い戻ってくることになるだろうか。(岩国誠 / Makoto Iwakuni)

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