光に浮かぶミヤマキリシマ 「雲仙仁田峠プレミアムナイト」13日から

ライトアップされたミヤマキリシマ。奥には橘湾沿いの夜景も見える=雲仙市、仁田峠

 長崎県雲仙市小浜町の仁田峠を夜間開放するバスツアー「雲仙仁田峠プレミアムナイト」春期の部が、13日に始まる。今期は見ごろを迎えたミヤマキリシマのライトアップが目玉という。
 同ツアーは、通常夜間通行が規制されている市道小浜仁田峠循環線を限定開放するイベントで、JTBや雲仙温泉街の住民らでつくる実行委が2016年に始めた。“県内で最も高い場所”から見る星空や、夜の紅葉を楽しんでもらおうと、夏と秋に実施し、毎年1500人以上が参加。夜の観光資源の掘り起こしに手応えを感じた実行委は、雲仙の春の代名詞でもあるミヤマキリシマで集客を図ろうと、昨年から春期の部を追加した。
 初開催だった昨年の春期は、雨天中止を除く5日間の運行(1日2便)で309人が参加し、乗車率は77.2%。実行委は「夏秋の乗車率が9割を超えているので、2年目の今年はそこを目指す。知名度も上がっており、週末を中心に予約も増加してきた」と話す。
 9日夜には試験運行があり、ツアーに同行するナビゲーターや関係者らが、参加者の誘導方法や時間配分などを現地で確認。光に浮かぶミヤマキリシマを前にため息をもらし、ロープウエーの妙見岳駅展望台(標高約1300メートル)では星空と夜景の眺望に、しばし見入っていた。現在、五分咲き程度だがツアー期間中に見ごろを迎えそう。ナビゲーター代表の加藤隆太さん(40)は「夜のミヤマキリシマを楽しめるのはプレミアムナイトだけ。満足してもらえるよう、本番までに案内手順などに磨きをかけたい」と力を込めた。
 雲仙仁田峠プレミアムナイト 今回の春期の部は5月13~19日の計7日間。バスは午後7時と同8時発の1日2便、島鉄バス雲仙営業所を出発し、仁田峠に向かう。仁田峠展望所からはロープウエーで妙見岳駅まで上り、同営業所に戻る。所要時間は約2時間。各便予約制で大人3千円、小学生1500円。予約はJTBホームページから。同社長崎支店(電095.824.2400)。

© 株式会社長崎新聞社