中村法道知事は3日、石木ダム建設事業を巡る県収用委の裁決書受理を受け、県庁で報道陣の囲み取材に応じた。主なやりとりは次の通り。
-裁決について所感は。
事業化から40年以上。最善の方策は円満に土地を提供いただくことだが、任意での解決に至らず大変残念に思う。しかし、石木ダムは治水対策と佐世保市の水源不足対策に欠かせない。明け渡し期限までに住民の理解を得られるように協力を求めていく。
-地権者はなぜ反対していると思うか。
住み慣れた地域、大切な生活環境を奪われることに抵抗感があるだろうと推測する。私も地権者と直接会うなどしてきたが、なかなか思うように説明を十分聞いていただけなかった。
-行政代執行に踏み切るつもりか。
できれば円満に解決したいとの思いに変わりはないが、あらゆる選択肢について改めて検討する必要がある。代執行の手法を除外するということは考えていない。
-判断する時期は。
(工事の進捗(しんちょく)状況などを踏まえ)総合的に判断する必要がある。いまの段階で強制的な手段に出るか出ないかの判断はしていない。将来のスケジュールについてはっきり申し上げることはできない。