「あのおじさんみたいになっちゃうよ!」 フライドチキンを買おうと並んでいたら親子連れにディスられ…

今回の主役となったヒルさん(画像はフェイスブックより)

たまたま居合わせた見ず知らずの人同士。そこから思わぬストーリーへと発展するのはドラマか映画の中だけではありませんでした。しかも意表を突いた展開はある意味でフィクション以上かもしれません。

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インドネシアのファストフード店で地元の男性フレデリック・ヒルさんがフライドチキンを買おうとカウンター前で注文客の列にいたところ、真後ろから母親がグズる幼い子にささやく声が聞こえてきました。

「いい子だからフライドチキンは1個だけ買いましょうね。それ以上食べたら前のおじさんみたいになっちゃうよ」

お、おじさんって俺のこと!? 俺みたいになっちゃうって…と思わぬ奇襲攻撃にとまどいつつ自分のお腹を見下ろすヒルさんは、確かめるまでもなくポッチャリ体型なのです。

いくら熊みたいな風貌でも赤の他人にいきなり悪口を言われる筋合いはないぞ。この時、ヒルさんには勧善懲悪のヒーローに変身するスイッチが入ったのでした。

自分に注文の順番が回ってきたところでカウンターの店員にこう尋ねたのです。

「そこに並んでいるフライドチキンが今ある全部ですか?」

「そうです。あと今作っている最中のロットもあります」と店員。

ヒルさんはそれら全部を買い占めることを即決したのでした。金額にして240,000ルピア(約1,850円)。

ほどなくして店に今あるフライドチキン全部を受け取ったヒルさん。ゆっくりと歩きながら次に注文の順番が来たあの母親と子供の様子を窺います。注文しようとする母親に対して店員が「フライドチキンは売り切れで新たに揚がるまで30分かかる」と説明しているのが聞こえました。

子供は泣きわめいて手が付けられないほどにダダをこねているのがはっきりと見てとれました。母親はヒルさんを振り向いてブスっとした顔をしています。

ヒルさんは何を言うわけでもなく満足げにその光景を眺めていました。そして母親に対して華麗に中指を突き立て、正義のヒーローのごとく颯爽と店から立ち去ったのでした。

すごい「いいね!」の数(画像はフェイスブックより)

大金を払ったのは痛かったけど、2人のあの顔を見られたのはプライスレスの価値があったとヒルさんはのちに語っています。

ヒルさんのお茶目な仕返しは正しかったのかという声もあることでしょう。親が子の健康を望んでいることも理解できます。しかし子のしつけに赤の他人への悪口を利用したことへの見事なお仕置きにSNS上では「ヒーローだ!」などと称賛の声が多く投稿されています。(取材・文◎赤熊賢)

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