サインツJr.、F1がより公平なルールになることを願う。「現状を変えるために、早急な規則変更が必要」

 マクラーレンF1チームのカルロス・サインツJr.は、現在中団グループでレースを争う才能あるドライバーたちを維持したいのであれば、F1には競技をより公平にするための規則改変が必要だと警告している。

 今季もこれまでのところ、メルセデス、フェラーリ、レッドブルが表彰台を独占している状況を受けて、サインツJr.は「現在のトレンドを変えるために、F1では早急に規則を改変することと、洗練させることが必要だ」と語った。

 彼自身は“トップ3チーム以外での最高のドライバー”のひとりだ。しかし、いつの日かその称号も、F1に居続けるモチベーションにならなくなると彼は考えている。

「どのレースも7位でフィニッシュするしかない。中団グループのドライバーとして、同じポジションで永久に待ち続けるわけにはいかないんだ」

 新たなF1規則決定の期限を前に、サインツJr.は「絶対に対策が取られるべきだと思うし、2021年にはそうしてくれることを願っている」と述べた。

 今シーズンはインディカーに参戦中のマーカス・エリクソンが成功を収めていることにも、サインツJr.は言及している。アルファロメオに在籍していた当時のエリクソンはポイントを獲得することにも苦労しており、冬の間にシートを失った。

「マーカスのようなドライバーが、別のシリーズでは即座にスピードを発揮して、レースに勝てそうだったり表彰台に上がったりしている。そしてF1にいる自分が、7位にとどまっていることに気がつくんだ」

「僕はまだ5年目だから、退屈しているというわけではない。けれども(セルジオ・)ペレスや(ニコ・)ヒュルケンベルグのことを考えると、彼らは何年もここでレースをし続けている。続けられると感じにくいこともある」

 F1は選手権をより競争力のあるものにするために、モータースポーツの他のトップカテゴリーを参考にすべきだとサインツJr.は提案している。彼は最近、MotoGPがどのようにして現在の成功を収めたかについて、ドルナスポーツのCEOであるカルメロ・エスペレータと会話をしたという。

「彼がしてきたことや、ECUの取り締まりにマニュファクチャラーがどのような反応を示したかについて、何度も話をしてきた」とサインツJr.。

「もちろん彼らも最初のうちは懐疑的だった。でも今ではこれまで以上に満足している。彼らはより多くの人々やブランドを相手にやり合っていて、自分たちのブランドをさらに強化しようとしている」

「これはとても良い事例であり、僕はそういったことをF1でも見たいと思っている」

「F1は確かに異なるカテゴリーだ。けれども将来的には、マシン頼みではなくドライバー頼みの方向に向かうことを期待している」

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