いじめ、まちづくり議論 長崎市で「中学生議会」

意見を発表する生徒=長崎市議会議場

 長崎市の「中学生議会」は19、20日に開き、市立38校の生徒会役員計76人の“議員”が、いじめ対策やまちづくりについて議論。20日の本会議では市への要望などを盛り込んだ議案を賛成多数で可決、閉会した。
 地方自治の仕組みを学び、主権者としての意識や政治への参画意欲を高めようと開き4回目。19日は市の担当者から市のまちづくりなどについて説明を受けた後、地区ごとに四つの委員会で話し合った。
 市議会議場で20日にあった本会議で、各委員会が議論の内容を報告した。これに基づき、「いじめゼロ宣言」の実現に向け、感謝のメッセージの掲示物「ありがとうの木」の活動を拡大することや「学校規模に応じた交流弁当などのレクリエーション」について各学校で取り組むことを決定。「未来のまちづくり」について、観光客を呼び込む手段として「スタンプラリー」の実施を市に要望することなどを、議長役の伊王島中3年、森山美怜さん(15)が読み上げた。
 森山さんとともに議長を務めた横尾中3年の黒木一心さん(14)は「意見をまとめることは大変だったが、達成感も感じた。いろんな人の意見に触れるいい機会となった」と振り返った。
 琴海中3年の田崎文菜(あやな)さん(15)は「知らない人との議論は勇気がいったが、発言することで意見を出しやすい雰囲気がつくれた。学校の生徒会活動にもしっかり取り組みたい」と話した。

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