伝えたい 被爆者の深い思い 大石芳野さん 5日から写真展

創刊130年記念 長崎新聞本社で

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 ドキュメンタリー写真家の大石芳野さん(東京)が、被爆地長崎で取材した新作写真集から約70点を出品する長崎新聞創刊130周年記念展「長崎の痕(きずあと)-それでも、ほほえみを湛(たた)えて、生きる。」が5日、長崎市茂里町の長崎新聞文化ホール・アストピア1階で開幕する。協力・キヤノンマーケティングジャパン。入場無料、17日まで。大石さんは会期中の7日午後1時から会場で「長崎の痕を撮り続けて」と題して講演する。
 大石さんは1943年東京生まれ。国内外で約40年にわたり、戦争の傷に苦しみながら生きる人々の姿を撮影。長崎では97年から取材を続け、被爆者ら約130人のポートレートを中心に、モノクローム221点を収載した写真集「長崎の痕」(藤原書店)を3月に出版した。
 写真展はこのうち大石さんが選んだ約70点を説明文も添えてパネル展示。説明文は、撮影時にそれぞれの被爆者から取材した被爆時の状況やその後の体験などを記している。7日は大石さんが作品を解説し、戦争被害に焦点を当てて撮り続けてきた思いなども語る。
 16日午後3時からは会場2階のホールで、長崎市の田上富久市長と東京都武蔵野市の松下玲子市長の記念対談を開催。武蔵野市は大石さんの在住地で戦時中、空襲被害を受けた歴史から平和推進施策に取り組んでいる。両市長は大石さんの活動や双方の平和運動の現状について語り合う。
 大石さんは「写真展を長崎の皆さんに見てもらえてうれしい。写真に写っていない人を含めて、大勢の被爆者の深い思いが広がり、伝わっていくことを願っている」と話している。
 問い合わせは長崎新聞社(電095.844.2111)。