【MLB】大谷の「ヘルメット脱げちゃう問題」解決は…米メディア分析、同僚「顎紐が必要」

エンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】

今季の“ヘルメット脱げた率”はスイング全体の4.27%と米メディア

 今季に入ってからのエンゼルス・大谷翔平投手にはある異変が起こっている。それが“スイング時にヘルメットが脱げる”という問題だ。米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」はこの問題を取り上げ「なぜショウヘイ・オオタニはヘルメットが脱げてしまうのか?」という考察記事を掲載した。

 記事では「(非公式の)リサーチと、ベースボール・サバントの動画と実際に見た情報によれば、オオタニは今季749回スイングし(9月1日=日本時間2日時点)、ヘルメットが脱げたのは32回(スイング全体の4.27%)だった。6月1日~6日(同2~27日)はヘルメットが脱げなかったが、8月は102打席で17回脱げた」と詳細なデータを公開している。

 一体なぜ、たった1か月の間に17回もヘルメットが脱げたのか。大谷の今季初出場は5月7日(同8日)の本拠地タイガース戦だったが、この時から違いがあったと記事は指摘する。それは1年目には使っていなかったフェイスガードを使い始めたことだ。

 メジャーでフェイスガードを使うのは一般的なことで、エンゼルスでもマイク・トラウト、ジャスティン・アップトン、ルイス・レンヒーフォらが使用している。「頻繁に内角を攻められる打者として、オオタニがフェイスガードを採用するのは普通のことに思える」と考察。しかし初戦の第1打席、第2打席と連続でヘルメットは脱げてしまった。8月23日(同24日)の本拠地アストロズ戦ではフェイスガードを使わなかった大谷だが、その後すぐにまた使用を再開。記事は23日の試合ではヘルメットが脱げなかったのに、再び使い始めたその後の2日間で4回脱げたことを指摘した。

 オースマス監督も「彼の顎、チンガード、もしくはフェイスガードが肩に当たるのだと思う。対策する必要がある」と語っていたという。

2日のRソックス戦から再びフェイスガードのついていないヘルメットに変更

 同僚のアップトンは「彼に顎紐が必要だと言っているよ」と大谷に“助言”したといい、続けてこの問題の原因にも言及。スイング時に大谷の頭が動くことは過去にも注目されており、エリック・ヒンスキー元打撃コーチは18年のスプリングトレーニングの終わりにレッグキックをやめるようにアドバイスしていたが、その方が頭を動かさないと思ったためだというのだ。

 また記事では、用具スタッフもフェイスガードが関係していると語ったことにも触れた。激しいスイングにより前の肩がガードに当たり、脱げてしまう。大谷の頭の動きも一因の可能性がある。他にも、大谷の頭に合うヘルメットがないことも考えられると話している。

 大谷のヘルメットはスプリングトレーニングでの頭の計測が基になっているが、それ以降はタイトなものもルーズなものも、複数のモデルを試してきたという。8月31日(同1日)のレッドソックス戦では8打席でヘルメットが3度も脱げたというが、代打出場した1日(2日)の同戦から再びフェイスガードのついていないヘルメットに変更した。

 本人はその翌日、日本メディアの取材にヘルメットについて「どうしようかなと思っています。新しいタイプになるので、それを試そうかなっていう。それか、そのままいこうかという、どっちかにしようかなというところですね。あれに新しいの(フェースガード)を付けるか、付けないかという感じですね」と話していたが、ここまでフェイスガードはつけておらず、ヘルメットが脱げることもなくなった。シーズン終盤にようやく“問題”が解決したということだろうか。(Full-Count編集部)

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