韓国人医師 被爆実相触れる ナシム医療研修で来県

平和案内人(左)の説明を聞きながら展示に見入る韓国人医師ら=長崎原爆資料館

 長崎県や長崎市、長崎大などでつくる長崎・ヒバクシャ医療国際協力会(NASHIM=ナシム、森崎正幸会長)が被爆者医療研修で韓国から招いた医師や看護師ら8人が7日、長崎市平野町の長崎原爆資料館などを訪れ、被爆の実相に触れた。
 研修は、被爆地で蓄積された被爆者医療に関する知識の習得や情報交換などを目的に、ナシムが1995年度から実施。受け入れは今回で通算234人になった。9日まで長崎大原爆後障害医療研究所などで学び、放射線影響研究所や恵の丘長崎原爆ホームなどを訪問。10日に帰国する。
 原爆資料館で8人は、平和案内人の話を聞きながら展示を見て回った。初めて長崎を訪れたという慶熙(キョンヒ)大学病院の医師、金徳潤(キムドクユン)さん(59)は「記録がよく保存されていることに驚いた。二度と起きてはいけないと思わせる素晴らしい展示だった。(研修では)被爆者医療の長い経験、優れたノウハウに接することができる。感謝している」と話した。

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