人口減をテーマに 諫早市長と住民が懇談

大草地区の人口減少対策を話し合った「まちづくり懇談会」=諫早市、多良見大草集落センター

 人口減少対策を考える長崎県諫早市の「まちづくり懇談会」が11月27日、同市多良見町の多良見大草集落センターであった。若い世代の定住促進や高齢者の生活支援を視野に、中長期的な地域の姿を考える場の設定など、住民側から提案された。
 懇談会は宮本明雄市長が地域特有の課題を聴き、施策や事業立案に生かそうと毎年開催。大草地区は同町の西側に位置し、10月の推計人口は666人。
 住民約20人が出席。地区の強みについて「自然が豊かで静か」「子どもを伸び伸びと育てられ、周囲も協力してくれる」「長崎、諫早へのアクセスがいい」などの声が上がった。
 一方、2005年の市町合併時と比べ、人口が30%減少し、若い世代の流出が目立つ点を挙げ、「希望する職が近くになく、宅地も少ない」「路線バスや店舗、病院などが少ない」と生活全般の課題が出された。
 宮本市長は「(住宅開発など)民間投資を呼び込むため、市は土地利用の規制を緩和する支援を続けている」と述べ、市との継続的な情報交換を呼び掛けた。

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